洋書屋さんが厳選!“はじめての洋書”におすすめの絵本&児童書

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英語の勉強をしていたり、英語をビジネスで使っていたりしても、英語の本を最後まで読み通したことがない人は多いのではないでしょうか。最初の数ページだけ読んだきりのペーパーバックを、私も何冊も持っていました。

 

原因は、本の選び方にあるかもしれません。洋書には、絵本や児童書のように、やさしい英語が用いられていて、大人でも楽しめる作品が豊富にあります。一冊読み通してみると、大きな達成感があって、英文を読むのが苦行でなくなります。

 

語学の習得に近道はなさそうですが、やさしい文章をたくさん読むことは、確実に英語の底力をアップしてくれるはず。英語圏の人々の生活様式や文化を知ることで、理解できていなかったこともわかってきて、外国の人とのコミュニケーションも取りやすくなるでしょう。

 

せっかく学んだ英語を活かして読書を始めてみませんか?今回は“はじめての洋書”として読むのにおすすめの絵本&児童書を5冊選んでみました。

 

【執筆者Profile】
八津谷郁子/洋書屋オーナー
大阪府豊中市在住。洋書絵本の販売や、洋書絵本棚づくりの提案を中心に活動中。ブッククラブ、洋書と絵本を楽しむ会、読み聞かせなどのイベントも多数主催している。

1.『Hop on Pop』

アメリカでは誰もが知っている絵本作家・Dr. Seussは、奇妙な生き物が登場するユーモラスな絵本をたくさん描いています。『The Cat in the Hat』や『Green Eggs and Ham』が有名。子どもたちに言葉を楽しく覚えてもらおうと、学ぶ必要のある単語を組み合わせて作り出した不思議な物語ばかり。『Hop on Pop』は、より幼い子ども向けのrhyme(韻)で単語を覚える絵本で、ダジャレ好きの人におすすめです。

 

表紙の2人は、POP(名前)の上でHOPしています。“HOP POP /We like to hop. /We like to hop on top of Pop. ”すると、POPは怒って言います。“STOP /You must not hop on Pop. ” 全ページがこんな具合で、吹き出しそうになるシーンがいっぱい。ぜひ、声を出して読んでみてください。

2.『The Elephant and the Bad Baby』

英語圏の子どもたちは、“Please. ”を言うように厳しくしつけられます。『The Elephant and the Bad Baby』は“Please. ”を言わないことが、どんなに悪いことかがわかる楽しい絵本。『スノーマン』を描いたことでも知られるRaymond Briggsのイラストも美しい。

 

Bad Babyを背中に乗せたElephantは、ice-cream屋を見つけて尋ねます。“Would you like an ice-cream? ” Bad babyは一言 “Yes. ”と答えます。 Elephantはice-creamを2つ盗み取り、同じように肉屋、パン屋、スナック屋などから美味しそうなものを次々にくすねます。店主たちは、怒って追いかけてきますが、上に乗っている男の子が一度もElephantに対して“Please. ”を言わなかったことを知り、“Just fancy that! ” (「信じられない!」) と叱りつけます。ちょっとしたときにも必ず “Please. ”を添えるようにしたいですね。

3.『Frog and Toad Are Friends』

『Frog and Toad』はシリーズ4作ある人気作。心優しいFrogと、困ったことばかりするToadの楽しいストーリーで、とても読みやすい英語で書かれています。1冊に5つの短いお話があり、最後の『Letter』(『おてがみ』)は、小学校の国語の教科書にも取り入れられています。

 

「誰からも手紙をもらったことがない」と、毎日同じ時間に悲しそうな顔でポストを眺めて待つToadにFrogは手紙を書いてあげます。かたつむりに配達を頼んでしまったために、届くのはずっと後になりますが、手紙を待つのは2人にとって幸せな時間になりました。会話が多く、2人の掛け合いにほのぼのと癒されます。

4.『Charlie and the Chocolate Factory』

映画『チャーリーとチョコレート工場』の原作で、英語圏では定番の名作児童書です。ロアルド・ダールの文章は読みやすく、風刺がきいていて、大人も楽しめます。文章も多いので、ペーパーバックを読み通した達成感も。

 

世界的に人気のWilly Wonkaのチョコレート工場の見学ができるのは、ゴールデン・チケットを手に入れた5人の子どもたちだけ。5人のうち1人は、工場の後継者に選ばれる特典もあります。従業員を1人も雇わずに運営されている謎の工場を見学した子どもたちは、1人ずつ姿を消していって……。映画は新旧2作ありますが、どちらとも少しお話が違っておもしろいですよ。

5.『D’aulaires’Book of Greek Myths』

欧米人の教養でもあるギリシャ神話を、イラスト付きで読めるおすすめの児童書です。母なる大地Earthと天Uranus から神々が生まれたところから始まり、前半は、Zeusを王とする12人のオリンピアンについて、後半はその他の神々のエピソードで構成されています。

 

絵画、文学、音楽、星や星座の名前、地名、ブランド名、会社名、プログラム言語名にも登場するギリシャ神話。西洋文化はもとより、私たちの生活にも気づかないところで深く根付いています。ナイキもエルメスも、実はギリシャ神話の神様の名前。読み進むにつれ、思いあたる名称があちこちに登場し、目からうろこのことがいっぱいでワクワクします。

洋書を読めば、新しい世界が広がる!

読んでみたい洋書はありましたでしょうか?英語の文章は、リズムや音を楽しむように書かれているところがありますので、お気に入りの本は原書を読んでみてください。

 

なお、辞書を引きながらでは、読むスピードが落ちてしまい、英語の文章の魅力が損なわれてしまいます。最初は、わからない単語を読み飛ばしても理解できるくらい、やさしすぎると思われる本から始めてみると良いでしょう。少しずつレベルを上げていくことで、大人向けの本も読めるようになります。洋書を読むことで、新しい世界がきっと広がります。

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