ぎっくり腰は“魔女の一撃”?!文化が垣間見える外国のことわざや言い回し

2018.08.07英会話
Summary あらすじ

ドイツ語では、ぎっくり腰を「魔女の一撃」と表現。外国にはさまざまなことわざや言い回しがありますが、日本と似た感覚の言葉もあれば、そうではないものもあります。それらを知ることは異文化に触れる楽しみのひとつであり、逆に日本の文化を見つめ直すきっかけにもなるでしょう。

「それ、魔女の一撃ね!」

 

ドイツで暮らしていた頃、不用意に床に落ちたものを膝も曲げずに拾おうとした途端、産後間もない私の腰を激痛が襲いました。そのまま横にあったベッドに倒れ、3日間も寝たきり生活を余儀なくされるこに……。

 

冒頭の言葉は、この体験を話した際にドイツ人の友人に言われたものです。「ぎっくり腰って、ドイツでは『魔女の一撃』っていうんだ」と、切なくもほっこりした気持ちになったのを覚えています。

 

今回は、そんな異文化が垣間見える外国のことわざや言い回しをいくつか集めてみました。

文化や歴史が感じられる、食べ物に関する外国のことわざや言い回し

 

・This product sells like hotcakes. (この商品は、飛ぶように売れる)

英語の「ホットケーキのように売れる」は、日本語の「飛ぶように売れる」に当たります。「売れるもの」(例文の場合は This product)が主語になることと、主語が単数でも常に「hotcakes」と複数になる点に注意です。

 

また、よく売れる様子を表す言葉は各国で微妙に違います。英語では「ホットケーキのように売れる」ですが、「小さなパンのように売れる」(フランス)、「ドーナッツのように売れる」(スペイン)、「ケーキのように売れる」(オランダ)など。欧米の小麦文化を感じますね。

 

・An apple a day keeps the doctor away. (1日1個のりんごは医者を遠ざける、りんごは健康に良い)

これは、直訳でも意味がわかりやすいですね。欧米には、りんごを使ったことわざや言い回しが多くあります。The apple of my eye (私の瞳、かけがえのないもの)」、「Apple polisher(リンゴを磨く人、ごますり)「The Big Apple(ニューヨーク市の愛称)」など。

 

ちなみに、日本にりんごが入ってきたのは明治時代以降ですので、日本古来のりんごに関することわざはありません。「みかんが黄色くなると医者が青くなる」ともいわれるように、室町時代から栽培されていたみかんの方が日本人にとっては馴染みが深いようです。

 

Its not my cup of tea. (私の趣味じゃない、苦手だ)

直訳すると「私の紅茶じゃない」となりますが、これはもっと広い意味で、音楽や映画などさまざまな事柄に対して「好みじゃない」と言いたいときに使えます。

イギリス人の夫を持つ知人いわく「イギリス人には、『砂糖少し』『ミルクなし』『ハチミツたっぷり』とか、それぞれ好みの紅茶の味があるの。そんな文化から生まれた言葉よ」とのこと。それぞれ好みがわかれるという感覚は、日本人にとっての「おにぎりの具」のイメージでしょうか。紅茶文化が根付くイギリスらしいこの言葉は、主に「not」を伴う否定形で使います。

聞いてびっくり!でも、意味を知って納得!外国特有のことわざや言い回し

 

Break a leg! (頑張って!)

初めて聞いたときは驚きました。直訳すると、「脚を折れ!」ですから。しかし、この言葉は主に舞台でパフォーマンスをする人に送るエールで「幸運を祈る」というニュアンスです。

 

「舞台終了後、片足を折り曲げて、観客の拍手に応えることから生まれた」など、その由来には諸説あります。舞台に立つ人には一般的な「Good luck!」とは言わないこと、さらに「legs」と決して脚を複数にしないことを覚えておきましょう。

 

Be careful. Curiosity killed the cat. (気をつけて、好奇心は災いのもとだよ)

直訳すると「好奇心は猫を殺す」という怖い意味のことわざで、根ほり葉ほり質問する人を戒めるときに使います。なぜ猫かというと、「猫は9つの命を持つ(=容易に死なない)」という言い伝えがあるからだとか。

 

私は最初、個人主義のイギリスらしいことわざだと思いましたが、実は「Curiosity killed the cat」の後に「but satisfaction brought it back. (しかし、その分の満足も返ってくる)」という言葉が本来は続くのだそうです。あれこれ知りたい願望は、やはり世界共通なのですね。

 

I have butterflies in my stomach before the speech. (私はスピーチ前で緊張している)

直訳すると「胃の中に蝶がいる」という意味ですが、主に緊張する場面で使います。Butterflies」は常に複数形。

 

おもしろいことに、この言い回しは「ピリピリした緊張状態」を表すと同時に「恋する楽しい気持ち」を表現したいときにも使えるんです。

ことわざを通して異文化を知れば、自国文化への理解を深めることにもつながる

 

外国には日本と似た感覚の言い回しから、日本とは異なる文化や歴史がベースとなっていることわざまで、さまざまな表現があります。それらに触れることは異文化を知ることであり、同時に自国文化への理解を深めることにもつながるでしょう。

 

新しいことわざや言い回しに出会ったら「I have never heard this phrase. What does it mean? How can I use it? (その言葉、初めて聞きました。どういう意味で、どうやって使えばいいですか?)」と、積極的に聞いてみてください。自分の国の文化を知ろうとしてくれる姿勢は、きっと相手に好意的に受け入れてもらえるはずです。

 

 

筆者:洲巻三恵子/ライター

大手家電メーカーにて秘書業務を5年間経験した後、スペインで1年間のインターンシッププログラムに参加。帰国後、リクルートが発行する情報誌の編集業務に4年間、ベンチャー企業の立ち上げに1年間携わり、家族の仕事の都合でドイツへ移住。5年半の滞在中、2回の海外出産を経験し、現在は4児の母。趣味は旅行で、南米やアフリカも含め、訪れた国は約30か国に上る。

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