料理で英会話!外国人の先生から習う料理教室に行ってみた!
外国人の先生が英語で家庭料理を教える料理教室「Cooking Sun」。レシピも先生の説明も、すべて英語。でも、和気あいあいとした雰囲気のおかげで、英語のヒアリング力がアップしたような気がします。楽しいレッスンを覗いてみましょう!
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目次
Introduction
「Cooking Sun」の河原町スタジオは、京都の阪急河原町駅から徒歩約7分、京都の台所・錦市場を横切ってすぐのビルの3階にあります。一面ガラス張りの明るいクッキングスタジオに集まっていたのは、20~30歳代の女性5人。就職してからは英語を話す機会に恵まれていない外国語大学出身者や、英語でクッキングというコンセプトに惹かれた人まで、参加理由はさまざまです。
渡されたその日の英語のレシピには、モダンオーストラリア料理の作り方が書かれてありました。講師を務めるオーストラリア人のマット先生の故郷、メルボルン名物「カフェブランチ」を作りました。
【Profile】
Matt Barger(マット・バージャ)さん
オーストラリア出身。母国では政府の法律関係の仕事に携わっていたが、友人の誘いもあって1年半前に日本へ。小さい頃から家族や友人に料理を振舞っていたほど、食べることも料理をすることも大好き。英語講師として活動する傍ら、Cooking Sunの料理講師も兼任するように。フレンドリーな人柄で慕われている。
レシピも説明もすべて英語!でも、実物&実演のおかげで、見てわかる!
持参したエプロンを着て、手を洗ったらいよいよスタート。マット先生の「Please introduce yourself.(自己紹介をどうぞ)」の掛け声をきっかけに名前とどこから来たのかを言い合うと、少し緊張も解けました。
2人1組になって、まずはSmashed Avocado(つぶしたアボカド)から。レシピはすべて英語で、マット先生も英語しか話しません。しかし、レシピに書かれているavocado(アボカド)やfeta cheese(フェタチーズ)などの材料、knife(包丁)やfork(フォーク)といった道具が目の前に並んでいるため、およそのことは見ればわかります。
マット先生が「Peel and remove the seed from the avocado.」とレシピ通りに語りながら目の前で実演。参加者も同じように切り込みを入れます。見回りながら「Cut here.(ここをカットしてね)」と言い換えてもくれるので、さっきの意味は「アボカドの皮を向いて種を取る、だったんだ!」と、わからない単語が出てきても、すんなり理解できました。
和気あいあいとした雰囲気のおかげで、英語のヒアリング力がアップ!
クッキングは2人1組なので、レシピやマット先生の言葉がわからなければ、パートナーに気軽に日本語で聞けたり、隣で調理している他の組と教え合ったりできたのも心強かったです。当初は静かで張りつめていた空気も、次第に和らいでいきました。
マット先生が、とてもフレンドリーなのも大きな魅力。生徒のひとりがレシピに書かれていた「What is “tsp”?(“tsp”は何ですか?)」と質問をすれば、「It means “table spoon”.(テーブルスプーンという意味だよ)」と答えてくれるマット先生。他の生徒から「なるほど、大さじということだね」と声も上がり、参加者から笑みがこぼれました。
種を取ってボールに入れたアボカドは、smash with a fork(フォークでつぶし)、その上からcrumble the feta cheese into small pieces(フェタチーズを小さくほぐして)、add lemon juice(レモン汁を加え)、塩とコショウで味を調えたらできあがり。
マット先生が「Cover it with the plastic wrap and keep it for about 2 days in a refrigerator.(ラップをしておけば、冷蔵庫で2日ぐらいもつよ)」と、レシピには書かれていないお役立ち情報から、オーストラリアと日本の食べ方の違いで驚いたことなどまで、おもしろく教えてくれました。
1時間半ほどの調理時間は、あっという間。Smashed Avocadoのほかに、Corn Fritter(トウモロコシの衣揚げ)、Poached Eggs(おとし卵)、Grilled Tomatoes(焼きトマト)、Grilled Mushrooms(マッシュルーム炒め)、Wilted Spinach(ホウレン草のソテー)の6つの料理を作り、オーストラリアのカフェらしく1プレートにおいしそうに盛って完成です。
マット先生にメルボルンのカフェ事情なども聞きながら、試食を満喫。すっかり打ち解けた雰囲気のおかげか、私も英語が聞き取りやすくなっていました。
クッキング英語を使いこなすコツはリラックスすること!
今回、参加させてもらった「Cooking Sun」は、2014年に外国人観光客向けの料理教室として始まり、今では京都と東京に料理スタジオを構えています。教室を通してさまざまな国の人と接するうちに、共通語は英語と再認識したとか。
「英語があって、料理があって、笑顔がいっぱい!」。そんな楽しい時間を日本人にも気軽に体験してほしいという思いが募り、2017年の秋から世界の家庭料理を外国人の先生から学ぶ料理教室がスタート。若い女性はもちろん、子どもやシニア、男性まで幅広く参加しているそうです。
日本で英語も教えているというマット先生は、こう言います。
「英語でクッキングは、実演があるからこそ、英語を理解しやすいと思います。また、クッキングを通して同じ経験をし、互いにコミュニケーションを取ることで生まれる和気あいあいとした雰囲気は、英語を聞くのにも話すのにも良い環境です」
参加者のうち英語が得意な人は「久しぶりの英語のシャワー!英語のミニ情報もたくさん学べた」と満足そうに語り、英語が得意ではない参加者も「アットホームで楽しいうえ、マット先生が実演してくれたので、英語もわかりやすかった」と嬉しそうでした。
そして、マット先生は「クッキング英語を使いこなす一番のコツは、リラックスをすること」だとも。確かに、実習が進むに連れてリラックスしてくると、自然と英語が耳に入ってきて、楽しく話すことができました。クッキングに集中し、英語からいったん離れたことで、「英語を使わなきゃ!」という気負いがなくなったのも良かったようです。急に英語を使う場面に陥ったら、今回のクッキングの経験を思い出し、リラックスして挑みたいと思いました。
海外の家庭料理を作り食べることは、その国の文化や歴史の学びにつながる
「カフェでランチを食べるとき、日本では同じメニューだと、おかずもすべて同じ内容ですよね。オーストラリアでは、メニューの中のおかず……例えば卵なら、ポーチドエッグやオムレツなど、さらに細かく注文できることが多いんです。オーストラリア自体がさまざまな国から集まった移民の国で、異なる文化や風習を尊重しているから、カフェでもいろいろな食べ方を提供しているのかもしれません」
調理中、数々の家庭料理とマットさんの解説を通して、海外の文化や歴史まで垣間見えるシーンがたくさんありました。海外の家庭料理を作り食べることは、その国の文化や歴史も学ぶことだと実感。試食タイムが始まった頃にはオーストラリアに興味を持つようになり、メルボルンでカフェ巡りもしてみたくなりました!
マット先生、Cooking Sunのスタッフと参加者のみなさま、ありがとうございました。
【取材協力】
筆者:児島奈美/トラベルライター
旅行雑誌やWEB等で、国内外問わず現地へ足を運び取材・撮影を行う。得意分野は、旅のルポ、グルメ取材、人物インタビューで、渡航した海外はプライベートを含め約40か国。雑誌立ち上げのために約3か月、ベトナムに滞在したほか、プライベートで欧州周遊(約3か月)、米国横断(約1か月)、東南アジア周遊(約3週間)、米国滞在(約1年)の経験も持つ。実践の場で英語を使うことが多く、「英語はツール」をモットーに、わかりやすく使える英語を心掛けている。
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