今、留学するなら、この国がアツい!留学アドバイスのプロに聞く
海外に憧れたり、英語が好きだったり、一度は留学を考えたことはありませんか?とはいえ、いざ留学しようと思っても、アメリカやオーストラリアなど世界には英語圏の国がいくつもあるため、留学先を悩んでしまうことも……。そこで今回は、日米英語学院で数多くの生徒を海外留学に送り出したディレクターの平賀裕子さんに、おすすめの留学先はもちろん、大学の交換留学や社会人留学の現状、留学前の備えなどをお聞きしました。留学を目指している人、そして、留学に興味がある人に役立つ情報満載です!
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目次
Introduction
【Profile】
平賀裕子さん
日米英語学院のディレクター。アメリカ好きがこうじて、高校時代に2回ホームステイをし、大学2年時に休学して1年間留学。留学先のアメリカのシアトルでは、語学学校から短大への編入も経験。帰国して大学卒業後、日米英語学院へ就職し、長年にわたって留学希望者へのアドバイザーの役割も担い、多くの生徒からも信頼を寄せられている。
語学留学のおすすめはカナダやオーストラリア!最近ではフィリピンも人気
―― いざ留学と思っても、いろいろな国があって悩む人が多いですが、日米英語学院で長年留学に関わってきた平賀さんがおすすめする留学先はズバリどこでしょうか?
留学する目的によって、おすすめの国は異なりますね。目的は大きく分けて「語学留学」と大学や大学院などへの「正規留学」です。
―― では、まずは「語学留学」でおすすめの国を教えてください。
「カナダ」と「オーストラリア」ですね。こちらは、どちらも治安が良いのが特徴です。物価は高いですが、カナダはアメリカよりも生活費を安く抑えられますし、日本でメジャーなアメリカ英語に近く、言葉も聞き取りやすいでしょう。オーストラリアでは、語学留学でも学生ビザがあればアルバイトもできるんですよ。
なお、カナダとオーストラリアは、大学の数が少ないため、正規留学の留学先としては難関ですが、語学留学なら留学しやすいのです。勉強する環境も整っていますし、大学の付属の語学学校なら、キャンパスや聴講で正規留学の雰囲気も味わえるでしょう。
また、最近では「フィリピン」も人気ですね。
大学への正規留学ならアメリカ!フレキシブルにステップアップできる
―― 一方、大学への「正規留学」では、どの国がおすすめでしょうか?
一押しは「アメリカ」です。大学数が2,500以上と多く、入学がしやすいうえ、日本とは異なり編入がしやすいからです。単位制の大学が主流で、今まで学んだ大学の単位を生かせるのもメリット。まずは地域や気候から好きな大学を選んで入学し、さらに勉強したい大学へ編入しても良いでしょう。
また、語学学校から短大、さらに大学へとステップアップしやすいのも、アメリカ留学の特徴です。アメリカでは「セカンドバチェラー」と言って、経済学部を卒業した人が法学部へ編入するなど、卒業した専攻とは異なる学部へ編入できる大学もありますよ。
―― アメリカの大学のフレキシブルさは素晴らしいですね。ちなみに、留学するならやはり有名大学を目指した方が良いですか?
トップランキングの大学へ留学すれば、卒業後の就職や進学に有利となるでしょう。ただし、有名大学の教授は自分の研究や論文に忙しい場合もあり、勉強は教授のお手伝いになることもしばしば。その反面、州立で地域に密着した大学では、逆に教育熱心な教授がたくさんいらっしゃいます。有名大学だから良いというわけではなく、留学の目的が大切だと思いますよ。
近年増加中の交換留学制度。勝負は入学した時から始まっている
―― 正規留学といえば、近年は日本の大学でも「交換留学」が増えています。狙うべきですか?
交換留学は、言ってみれば「学校の代表」ですから、勲章やステータスになるため、就職活動にも大きなプラスになります。さらに、親も説得しやすいですよね。チャンスがあればおすすめですし、大学で留学を考えている高校生なら、交換留学できる大学を目指しても良いでしょう。
―― 交換留学を目指す上で、欠かせないことはありますか?
実際に留学するのは3年生のときでも、勝負は大学に入学したときから始まっています。大学の成績は入学してからの平均値を見られますし、海外の大学に編入するためにはTOEFL(R)テストのスコアが必須。これらは一朝一夕では身につきません。交換留学を狙うなら、大学へ入学時から勉強を始めましょう。
―― とはいえ交換留学は狭き門。勉強のモチベーションを保つ秘訣があれば教えてください。
交換留学は運にも左右されます。自分の学年に限って留学希望者が殺到し、競争率が上がったり……。しかし、TOEFL(R)テストで学んできたことは、なにひとつ無駄にはなりません。それは、海外の大学で必要となる英語力のテストだからです。残念ながら交換留学に落ちてしまっても、頑張ってきた人ほど正規留学への可能性が開かれています。夢を諦めずに1年休学して、ぜひ正規留学に挑戦してみてほしいですね。
アカデミックライティングや英語の文法は留学前に勉強すべし!
―― 留学するにあたって、どのような勉強をしておくべきなのでしょうか?
正規留学を目指すなら、まずはTOEFL(R)テストですね。留学中に必要なアカデミックな英語が凝縮しているので、勉強すればするほど留学先でも役立つでしょう。ただ、やみくもに勉強してもスコアは付いてきません。独学よりもノウハウのある英語学校のTOEFL専門コースで学ぶ方が、スコアが伸びやすいですよ。
中でも、アカデミックライティングは、客観的で論理的な文章を書く力が必要となり、日本の感情的な作文とは書き方がかなり異なります。留学先の学校のレポートでは、このスキルが欠かせません。留学してから困らないよう、アカデミックライティングは勉強しておきたいところですね。
また、正規留学に限らず、語学留学の希望者も、日本でも学べる英語の文法は日本にいるうちにしっかりと学んでおきたいもの。海外で過ごす時間は貴重ですから、海外でしかできない勉強や経験に充ててほしいからです。
それに、英語の文法を勉強しておくと、よりきれいな英語を話すことができるので、学友や先生とのコミュニケーションも取りやすくなるでしょう。特に、将来は英語を使って仕事をしたい人は要注意。日本でもそうですが、職場できれいな言葉が使えないと、同僚や取引先などに軽んじられてしまいますからね。
キャリアアップを目指して留学に挑戦する社会人も少なくない
―― ちなみに、社会人でも留学は目指せるのでしょうか?
もちろんです。社会人ではMBA(経営学修士)取得を目指す人が多いですね。大学院やビジネススクールへ入学するためには、TOEFL(R)テストに加えて、大学院レベルのビジネスを学ぶ英語能力、分析思考力、数学能力を測る試験GMAT(ジーマット)のスコアが求められます。最近ではTOEIC(R) L&Rテストのスコアで入学できるビジネススクールも増え、より留学しやすくなっています。
ちなみにMBAなら、カナダやイギリスがおすすめ。従来なら取得に2年かかりますが、1年で終える学校があるからです。MBAでは、得られる経営的な知識は当然ながら、レベルの高い人が集まり有意義な時間が過ごせ、学友との人脈は大きな財産になるでしょう。
―― MBA取得はハイレベルですね。ごく普通の「語学留学」をする人もいらっしゃいますか?
大勢いらっしゃいます。ただ、せっかくなので社会人経験を活かし、語学留学+αにトライしてみることをおすすめしています。スクールによってはビジネス科目などを聴講できる場合もありますし、語学留学に併せて海外の企業へインターンシップに挑戦しても良いでしょう。そうすれば、英語以外に得られることがあるはずです。
なお、社会人は長期休暇を取ることが難しいですが、外資系の企業などでは、休職できる会社もあるようです。従業員のキャリアアップは会社にとってもメリットですから、勤務先に掛け合ってみてはいかがでしょうか?
迷っているなら留学した方が絶対に良い!留学は人生を変える
―― 近年は、海外旅行も身近になり、日本にいながら海外の情報も気軽に得られます。そんな中、平賀さんが考える留学の最大の魅力とは何でしょう?
海外の生活を体感できることでしょうか。文化や生活習慣、考え方の違いを学べるのも大きいですね。日本の常識が、海外では違うことに気づかされます。例えば、日本では「黙っていることが美学」とされるケースが少なくありませんが、アメリカでは「言わない方が悪い」となってしまうことも。意見を伝えることの大切さを私も留学で学びました。
―― では、最後に留学に興味を持っている人や留学を目指している人に向けてアドバイスをお願いします。
留学をすると、視野がグローバルに広がり、人生が変わります。迷っているなら留学した方が絶対に良いと断言できますね。必ず何かしらの学びを得られますから。
時間や費用に余裕がないなら、2週間の語学留学から始めてみても良いでしょう。異国の友人を作ったり、スーパーで買い物をしたり、現地ならではの経験を楽しみながら英語を学んでほしいですね。
インタビューを終えて
私自身も1年間アメリカへ語学留学した経験があるため「英語は手段であって目的ではない」という平賀さんの考えには強く共感しました。
「留学の目的を持つことと期限を決めること」が大切だと話す平賀さんならではのアドバイスは、きっと参考になるでしょう。
また、今回のインタビュー記事に関連して、高校時代に留学した木本俊さんの留学体験談(「留学を考える若者たちへ。高校3年間をスイスで過ごして得たもの」)も読んでみてください。より留学への期待や思いが膨らむかもしれません。
平賀さん、ありがとうございました!
Interviewer&Writer:児島奈美/トラベルライター
旅行雑誌やWEB等で、国内外問わず現地へ足を運び取材・撮影を行う。得意分野は、旅のルポ、グルメ取材、人物インタビューで、渡航した海外はプライベートを含め約40か国。雑誌立ち上げのために約3か月、ベトナムに滞在したほか、プライベートで欧州周遊(約3か月)、米国横断(約1か月)、東南アジア周遊(約3週間)、米国滞在(約1年)の経験も持つ。実践の場で英語を使うことが多く、「英語はツール」をモットーに、わかりやすく使える英語を心掛けている。
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