海外のイベントをのぞき見!フィリピン「ホーリーウィーク」

大多数がカトリックを信仰しているフィリピンにおいて、クリスマスと並んで大切にされている「ホーリーウィーク」。同じキリスト教の行事でも、欧米でのイースターとは様子が異なります。欧米以外の世界ものぞいてみると、新しい気付きを得られるかもしれません。
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目次
Introduction
「海外のイベントをのぞき見!」と題して、世界各国のイベント・お祭りをご紹介する本企画。今回は、フィリピンの「ホーリーウィーク(聖週間)」をご紹介します。
イースター(復活祭)までを祝うホーリーウィークは、国民の80%以上がキリスト教のカトリックを信仰しているフィリピンにおいて、クリスマスと並んで大切にされているキリスト教の行事なんです。
キリストの受難と痛みを感じるフィリピンのホーリーウィーク

ホーリーウィークの中でも、キリストが弟子たちと最後の晩餐を行った木曜日から、処刑されてお墓に安置される土曜日までの3日間は最も特別な日。
日曜日のイースターと合わせて4連休となります。フィリピンでは、毎年ホーリー・ウィークの木曜日と金曜日が国民の祝日に定められています。
2018年の日程は以下のとおり。
木曜日=ホーリーサーズデイ(最後の晩餐の日) 3月29日
金曜日=グッドフライデイ(キリスト処刑の日) 3月30日
土曜日=ブラックサタデー(喪に服す日) 3月31日
日曜日=イースターサンデイ(復活祭)4月1日
フィリピンのホーリーウィークは、欧米でのイースターとは様子が異なります。キリストの受難と痛みを感じるため、十字架を背負って山に登ったり、実際に十字架に張りつけにしたりする行事「マレルド」を行う地域も。毎年、海外メディアが報じ、この行事に対しては世界中から批判の意見も寄せられているようです。
しかし、多くの国民は、教会を回ってお祈りをすることが一般的。イースターまでの期間は、肉類やアルコールを断ったり、日常の生活の中で何かを犠牲にすることで祈りを捧げたりします。
ホーリーサーズデイには教会で特別な儀礼も。明け方まで礼拝が行われる

なお、ホーリーサーズデイ(木曜日)は「最後の晩餐のミサ」とも呼ばれ、教会では特別な儀礼が執り行われます。
その夜は、明け方まで礼拝が行われ、あちこちでキリストの受難詩を詠唱する声が聞こえてきたり、教会や町の広場ではプロの劇団や住民の人々が受難詩に描かれたキリストの生涯を劇で演じたりします。
また、クリスマスと同じく、都会から田舎に戻り、家族や親戚、友人たちとのんびりと過ごすホリデーにもなっています。
観光で訪れた際、特に木曜日と金曜日はショッピングモールやお店が軒並み閉まってしまいますので、注意しましょう。
フィリピンは、欧米とは異なる文化をたくさん持っている国

私のクライアントさんの中にはフィリピンの会社もあり、先月も1週間ほど滞在してきました。フィリピンは英語が通じる国ですが、同じキリスト教を信仰する国でも、欧米とは異なる文化をたくさん持っている国です。また、ご存知の通り、貧富の差が激しい国でもあります。
ビジネスで訪れると、一般の家庭や文化を垣間見る機会は少ないかもしれませんが、今年は少し視野を広げて、欧米以外の世界ものぞいてみると、新しい気付きを得られるのではないでしょうか。
筆者:岡本きよみ/PRディレクター
株式会社Harris PR & Consulting Office代表取締役。PRディレクターとして主に食、旅、美容、ウェルネス、カルチャーなどの広報活動に関わる。米国の高校を卒業後、日本の大学に進学。専攻は英米語、言語学。JTB、日航のアウトバウンド・インバウンド業務に従事した後、出産を機に、P&Gファーイーストインク(当時)に転職。広報渉外部および研究開発部に10年間勤務の後、家族とともにニュージーランドに滞在。帰国後、外資系ホテルの広報、外資系PR会社のヴァイスプレジデント、アメリカ政府観光機関のPRディレクタ―などを経て、現職。
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