海外旅行や留学の際はシェアハウスで国際交流を!シェアハウスのプロに聞いた

2018.05.22旅行・留学
海外旅行や留学の際はシェアハウスで国際交流を!シェアハウスのプロに聞いた
Summary あらすじ

海外旅行や留学をする際、「シェアハウス」は住居選びの選択肢のひとつ。大阪でシェアハウス「tabicco」を運営・プロデュースし、自身も13年間シェアハウスに住み続けている平岡雅史さんは「大きな家族のように感じられるのが魅力」と語ります。異国の住人と仲良くなるコツについても聞きました。

近年、日本でも注目を集めている「シェアハウス」。留学や仕事で日本に長期滞在する外国の人々にも人気が高く、日々の暮らしの中で気軽に国際交流ができるシェアハウスもあるようです。

 

とはいえ、シェアハウスが以前から一般的に浸透している欧米に比べ、あまり共同生活に慣れていない日本人にとって不安は尽きません。例えば、海外旅行や留学でシェアハウスを利用する際、どのようにして異国の人と過ごしていけば良いのでしょうか?

 

今回は「旅するように暮らす毎日」をコンセプトに、大阪で20173月にオープンしたシェアハウス「tabicco」を運営・プロデュースする絆家シェアハウスの平岡雅史さんに、シェアハウスで暮らす魅力と外国の人とのコミュニケーションのコツをうかがいました。

 

Profile

平岡雅史さん

大学卒業後、インテリアメーカーで働きトップセールスマンになったものの、「100人の家族がお互いを応援しあえる、村のようなシェアハウスを作りたい」という夢を叶えるため、2011年に退職。シェアハウスのプロデュースと運営をスタート。現在は東京と大阪を中心に8軒運営し、20184月には大阪に「本と旅とコーヒー」をコンセプトにした新しいシェアハウスをオープン。結婚し一児の父になった現在も、家族でシェアハウスに住み続けている。

「ただいま」と「おかえり」が言い合える、大きな家族のような場所

平岡雅史さん

 

―― 「シェアハウス」に住んだことのない日本人は大勢います。まず、シェアハウスについて教えてください。

 

自分の部屋とは別に、共同利用できる共有スペースを持った賃貸住宅のことです。共有スペースは、リビングやキッチン、お風呂やトイレなど。部屋は個室か相部屋です。旅好きが宿泊する「ゲストハウス」に似ているかもしれませんね。

 

シェアハウスによって異なりますが、「tabicco」の場合、リノベーションした元社員寮に28名が暮らしています。平均年齢は、男性が28歳で、女性が24歳くらい。働いている人が多いですね。そのうち約3割は、カナダや韓国などから、日本にワーキングホリデイで来ている外国の人たちです。

 

―― 平岡さん自身もシェアハウスに13年間も住んでいるそうですが、ズバリその魅力は何でしょう?

 

「ただいま」と「おかえり」を言い合える、大きな家族のように感じられるのが魅力です。

 

また、長く一緒に暮らすことで深いコミュニケーションを図れるので、他の住人の価値観や人となりを知ることができるのも良いところでしょう。

 

「tabicco」では、月に1度は世界の料理を作ったり、リビングの壁一面に写真を飾る「世界の絶景ギャラリー」を開催したりするなど、交流を通して異文化を体験できるイベントを定期的に実施しています。

tabiccoの様子

 

―― 安いだけがメリットではないんですね。シェアハウス選びのポイントはありますか? 

 

シェアハウスに住みたい人は「とにかく格安で住みたい人」と「交流を楽しみたい人」に大きく分けられると思います。

 

運営者の方針や住人の年齢・雰囲気などにより、シェアハウスごとに個性があるため、自分に合うシェアハウスを見極めることが必要です。

日本の当たり前は、世界の当たり前とは限らない。価値観や文化の違いを認め合う

日本の当たり前は、世界の当たり前とは限らない。価値観や文化の違いを認め合う

 

―― そんなシェアハウスに住んでみたいとは思うものの、初めての人やコミュニケーションが苦手な人は不安が大きいかもしれません。まして、相手が外国の人なら、なおさら……。異国の住人と仲良くなるコツはありますか?

 

第一に、価値観や文化の違いを受け入れ認め合うことですね。言い換えれば、自分の価値観で「良い」や「正義」を決めつけないこと。相手を尊重したうえで「自分はこう思う」と言えるようになれれば問題ありません。

 

自分の当たり前は、自分の育った国や環境での当たり前に過ぎないのです。それはもちろん、外国の人だけではなく、日本人同士でも言えることなんですが。

 

―― 自分の価値観で物事を判断してしまう。心当たりがあり耳が痛いです。平岡さんがそのような考えに至ったきっかけは何だったのでしょう?

 

学生時代は、世間的に良い就職先に入社して出世することに重きを置いていました。しかし、そもそも何のために働いているかといえば、お金を稼いで家族との時間やプライベートを充実させるためのはず。けれど、僕は朝早くから夜遅くまで働き詰めで、肝心の家族と交流する時間が取れなくなると不安になり、本末転倒だと思ったんです。

 

「人生にとって大切なことは?」「幸せとは何か?」を考え続けていると、ふと大学時代のカナダ・トロントへの留学を思い出しました。現地のカナダ人のホストファミリーは、ブラジルから移住してきた夫婦と子ども1人。夫婦は共働きで、お父さんは工場で、お母さんは事務職として働いていました。決して裕福ではないけれど、残業はほとんどしません。毎日18時頃には家に帰ってきて子どもと一緒に楽しそうに食卓を囲んだり、週末には近所の友人家族を招いて和気あいあいとホームパーティーを開いたり、とても充実した日々を送っているようでした。

 

そのとき、「お金儲けや出世だけが幸せではない」「ひとりひとり幸せのカタチは違って良いし、日本の当たり前が世界の当たり前とは限らない」ということに気がついたのです。

 

価値観や文化の違いを受け入れられるようになると、人に優しくなれるし、自分の枠から一歩外へ踏み出せます。より広い視野で物事を見つめられるようになりますよ。

海外や国内のシェアハウスで国際交流を楽しもう!

海外や国内のシェアハウスで国際交流を楽しもう!

 

ちなみに、海外のシェアハウスでは、日本らしい特技を披露するのも良いそうです。例えば、うどんを粉から作れる人は、一気に人気者になれるのだとか。

 

また、平岡さんは自身のハネムーン時、「旅するウエディング」をテーマに掲げて「あなたにとって結婚とは何?」と現地の人に聞いて回ったそうです。そんな「マイプロジェクト」があると交流しやすいとも教えてくれました。

 

海外や国内のシェアハウスを訪れた際は、平岡さんの言葉の数々をヒントに国際交流を楽しんでみてください。

 

 

【取材協力】

tabicco

https://kizunaya-s.com/

 

 

筆者:児島奈美/トラベルライター

旅行雑誌やWEB等で、国内外問わず現地へ足を運び取材・撮影を行う。得意分野は、旅のルポ、グルメ取材、人物インタビューで、渡航した海外はプライベートを含め約40か国。雑誌立ち上げのために約3か月、ベトナムに滞在したほか、欧州周遊(約3か月)、米国横断(約1か月)、東南アジア周遊(約3週間)、英国縦断(約3週間)、米国滞在(約1年)の経験も持つ。実践の場で英語を使うことが多く、「英語はツール」をモットーに、わかりやすく使える英語を心掛けている。

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