TOEIC® Part5 とは？

TOEIC Part５の問題では「似た単語が並んで、どれがどの品詞か分からない」「大まかな意味は分かるのにどれが正解か分からない」「問題数が多いので時間がかかる」といったお悩みをよく聞きます。またリスニング問題が終わり、集中力が途切れやすいタイミングで解くパートでもあります。そのため、TOEIC Part５を攻略できれば、リスニングが難しかった場合でも気持ちを切り替えることができますし、後に続くPart6やPart7にも良い結果をもたらすことができます。それではTOEIC Part５について詳しく見ていきましょう。

■Part5の概要

TOEIC Part５はReadingセクションの最初の大問で、全30問が出題されます。問題は短文の穴埋め問題で、「文法問題」「品詞問題」「単語問題」の3つのパターンが出題されます。1問15～20秒で解けるようになるのが理想的です。内容は学術的なものからビジネス・健康・スポーツに関するものなど様々なジャンルから出題されます。

■Part5の時間配分

Readingパート全体で75分ですので、Part５は10分前後で終わらせることができるようになると良いです。この場合、1問にかけられる時間は20～30秒程度です。もちろん、これ以上短縮できればPart6や7に時間を充てることができますので、最終的に7分程度で終わらせることができるようになることが理想的です。この場合、1問にかける時間は14秒程度となります。

理想の時間内で解くためには、問題を見て知らない単語が出てきたり、解けそうにないなと思ったら諦めることが大切です。知らない単語はずっと見ていても分からないので、その時間を確実に解ける問題に充てる方が賢明です。

問題のパターンを把握し時間調整をすることもおすすめです。例えば選択肢に品詞の異なる似たような単語が並んでいる場合は品詞問題ですので、空欄の前後だけを読んで適切な品詞を選びましょう。選択肢に同じ品詞の単語が並んでいる場合は語彙問題ですので、選択肢の中で分からない単語があると判断した時点で飛ばして次の問題へ移りましょう。もちろん、飛ばす際でもいずれかの選択肢にマークをしておきましょう。空欄にしておいても後で戻ってこれるとは限りませんし、解答番号がずれてマークミスが発生する原因にもなります。TOEICテストでは問題用紙などへのメモが禁止されていますので、「分からない問題は必ず１番目にマークする」など、自分なりのルールを作っておくと良いでしょう。

TOEIC® Part5の出題パターンと解き方

■文法問題

文法問題では、動詞・比較級・接続詞・代名詞・前置詞・接続詞・副詞など、文法に関する問題が出題されます。選択肢には同じような意味を持つ単語が並ぶことが多いので、文章の流れをみて、文法ルールに合致する正しい選択肢を選びましょう。文章全体を読んで、ヒントになるような言葉を見つけることがコツになります。

TOEIC公式サイトに掲載されているサンプル問題を実際に見てみましょう。

Among —— recognized at the company awards ceremony were senior business analyst Natalie Obi and sales associate Peter Comeau.
(A) Who
(B) whose
(C) they
(D) those

参考：サンプル問題｜TOEIC Listening & Reading Test｜【公式】TOEIC Program｜IIBC

この問題の正解は（D）になります。
空欄の前にある「Among」は前置詞で、名詞の前に来ます。そのため後ろに続くのは名詞であると推察されます。また、後ろに来る名詞は3つ以上の複数のものに囲まれている状態を指すので、それも解答の一助となります。

（A）のwhoは関係代名詞です。この位置では主語や目的語として使うことができませんので不適切です。関係代名詞を使うためには先行詞が必要ですが、この文章にはありませんので選択できません。
（B）のwhoseは所有を示す関係代名詞です。この位置では使えません。
（C）のtheyもこの位置では使えません。
（D）のthoseは複数名詞を示す指示代名詞として機能するので、文の意味や文法が正しく当てはまります。

■品詞問題

品詞問題では、語幹が同じで語尾が異なる選択肢の中から適切な品詞のものを選ぶ問題です。空欄の前後を先に見ると、全文を読まなくても解答できる例が多いです。
サンプル問題を見てみましょう。

Gyeon Corporation’s continuing education policy states that ——- learning new skills enhances creativity and focus.
(A) regular
(B) regularity
(C) regulate
(D) regularly

参考：サンプル問題｜TOEIC Listening & Reading Test｜【公式】TOEIC Program｜IIBC

正解は(D)ですね。選択肢は上から順番に形容詞、名詞、動詞、副詞です。意味は順に「規則的な」、「規則正しさ」、「規制する」、「定期的に」、です。thatの後ろに空欄がありますが、ここ以降を見ても意味が分かる文章になりますので、前半部分は読み飛ばしてしまっても問題ないです。空白の後ろの 「learning new skills」を装飾できるものは副詞の(D)になるので答えになります。

品詞問題ではまず空欄の前後を確認することが大切です。形容詞の後ろや動詞の前に空欄があれば名詞が来ますし、名詞の前に空欄があれば形容詞が解答になるでしょう。最初から読んでしまいたくなりがちですが、まずは選択肢を見て、似たような単語が並んでいる場合は品詞問題と判断し、空欄の前後を確認するように練習しましょう。全文を読まずに済むので時間をかなり短縮できます。

■語彙問題

語彙の問題では単語力が問われます。選択肢を見て、同じ品詞ばかりだった場合は語彙問題だと推察しましょう。そして一目見て見知らぬ単語ばかりの場合は飛ばしてしまいましょう。どんなに時間をかけても分からない単語の意味は出てきません。別の問題に時間を充てる方が有益です。
サンプル問題を見てみましょう。

All clothing sold in Develyn’s Boutique is made from natural materials and contains no ——- dyes.
(A) immediate
(B) synthetic
(C) reasonable
(D) assumed

参考：サンプル問題｜TOEIC Listening & Reading Test｜【公式】TOEIC Program｜IIBC

まずは選択肢の単語の意味を確認します。上から順に「ただちに」、「人工的な」、「手ごろな」、「想定上の」、となります。次に空白の前後を見ます。no(ない)——dyes（染料）となっていますので、染料を装飾する単語としては(B)(C)だと意味が通じそうです。選択肢のもう少し先を見てみると「natural」と言う単語が見えますので、andでつながっていることを加味すると(B)がよさそうだな、と選択することができます。
もしdyesの意味が分からなくても、andでつながっていることを考えて（B）を選択することもできます。

また語彙問題では熟語やイディオムが出されることもあるので、どういう使い方をするのかを覚えておくと便利です。「これは動詞だから○○で～」とか「名詞の前に来るのは●●なので～」と考えると時間があっという間に経ってしまいますので、日ごろから英語は英語の意味のままで捉え、「この単語の前後にはこの言葉が来ることが多いな」と言うように定型を押さえておくのも良いでしょう。

TOEIC® Part5対策おすすめ問題集

TOEIC Part5では見ていただいた通り型があります。問題を数多くこなすと自然と型が見えてきます。選択肢から読む、問題のパターンを判断する、空白から読むか文全体を読むか判断する、解答する、という流れが身につけば大きく時間短縮になります。書いてある順に読むとどうしても途中で時短できなくなりますので、問題の数をこなしてパターンごとの解答のくせを身につけていきましょう。

■とにかく数をこなしたい人へのおすすめ問題集

・TOEIC🄬 L＆Rテスト 文法問題 でる1000問｜アスク出版

タイトルの通り、文法問題を1000問解くことができます。品詞、動詞、前置詞または接続詞、代名詞、前置詞、関係詞、その他の章に分かれ、章ごとに解き方のコツやトレーニング、実践問題が掲載されています。

解説も丁寧で、TOEICでよく見る単語や問題が掲載されているのでPart5の練習にぴったりです。また本文中に出てきた問題だけをランダムに並び替え、別冊子化しています。移動時の持ち運び用にぴったりで、外で問題を解いて解答や解説は家でじっくり確認する、という使い方ができます。

■語彙力を上げたい人へのおすすめ問題集

語彙力を上げたい人へのおすすめ問題集
・TOEIC L＆R TEST 出る単特急　銀のフレーズ｜朝日新聞出版

Part5がボロボロで…という方は、TOEICテストでよく出る単語の基礎固めを行いましょう。金のフレーズはよく耳にするという方が多いのではないのでしょうか。こちらの銀のフレーズでは、金のフレーズに入る前に押さえておきたい基礎固め編となっています。この単語帳の中で分からない単語が多い場合はTOEICでよく見る単語を覚えきれていないので、用例ごとまるごと覚えてしまうくらいの気持ちで取り掛かりましょう。本番で「あ、銀のフレーズで見た！」という体験ができます。

フレーズの無料音声もついているので、耳と英文で覚えることもできます。フレーズのまま覚えてしまえば日本語に訳さずとも解答できる問題が増えてくるので、日本語に変換せずに答えられるようになるまで繰り返しましょう。

まとめ

いかがでしたか？今回はTOEIC Part5について詳しく見てきました。このパートの学習は他のReadingパートにも大きく影響を与えます。

Part5の勉強をすると文法や品詞に強くなり、語彙力も鍛えられます。そのためほかのReadingパートの長文も読みやすくなります。

とはいえ、文法問題を独学で学ぶのは難しいと感じる人も多いのではないでしょうか。品詞の見分け方や文法構造で自然な言い回しなどは、英語に精通している人からコツを聞いて学ぶと早く学習できます。そのためこの対策だけスクールや塾を活用するのも良い手段です。

TOEIC®スコアアップなら日米英語学院

一度独学で受験してみたが思うような点数が取れなかった方や、目標スコアが明確な場合はスクールを利用するのもおすすめです。TOEIC Part5の勉強をしたいけれど他のスクールは別パートの学習も含まれていて躊躇している方や、とりあえずTOEICに出てくる文法や単語を最短距離でマスターしたい、という方には、個人別カリキュラムを組むことができる日米英語学院がおすすめです。TOEICで950点以上の高スコアを取得しているプロの講師が担当するので、TOEICによく出る単語や文法を効率よく学ぶことができます。また他のスクールや塾と異なり、自分の学びたい分野にフォーカスして学習ができます。授業以外でも単語テストや模擬テストを行えますので、自分にぴったりのスタイルで学習を進めることができます。

■日米英語学院に通うTOEICテスト対策講座・受講生の声

会社員　Y.N.さんテキストには載っていない文法や会話表現などプラスアルファの情報を教えてもらいました。丁寧に教えてくださったので、もっと勉強しなくてはという気持ちになりました。

会社員　Yasukiさん
発音の授業で徹底的に練習を反復し、今まで全く聞き取りができなかったリスニング教材がみるみる理解できるようになったことが印象的でした。

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