外国の学校に入学式はない⁉日本とは異なる海外の学校行事

2019.03.12トピックス
Summary あらすじ

日本の入学式や卒業式といえば、学校行事の筆頭に上がる一大イベント。しかし、国が違えば異なります。アメリカ、イギリス、オーストラリア、カナダの各国を例に挙げて学校行事や年度始まり、ホリデー時期などの違いを比較。その土地ならではの学校行事やスタイルを知り、海外の学校文化を楽しみましょう。

日本の入学式は4月の風物詩。幼稚園から大学まであらゆる教育機関で盛大に入学式が開催されます。ただ、おろしたての制服や正装で華やかに祝うのは日本特有の習慣です。

 

アメリカやイギリスなど海外の国には目立った入学式はなく、卒業式も国ごとに意味合いや雰囲気が異なります。お国が違えば学校事情も実にさまざま。急な海外勤務や留学にもきっと役立つ海外の国々の学校行事と習慣をご紹介しましょう。

海外の小学校や中学校には入学式は無い?

 

幼稚園から始まり小学校・中学校・高校と、日本では数年ごとに入学式と卒業式がやってきます。小学校から高校まで6年・3年・3年と計12年の間に入学式と卒業式が計3回ずつ執り行われ、自身の成長を感じる節目になっていますよね。

 

しかし、アメリカ、イギリス、オーストラリア、カナダといった世界の国々では、日本のような入学式はほとんどありません。どの国もクラス発表や学校生活のガイダンスを行うだけで初日は終わり。日本の始業式に当たるような学校集会を開催する場合もありますが、親が着飾って式典に参加することもなくあっさりと学校生活が始まります。

 

小学校の卒業式も日本のようなスタイルではなく、学期末の終業式程度のものが一般的です。

海外は一貫教育が主流。高校卒業時は盛大にお祝い!

 

海外の学校では小学校を卒業すると、中学や高校は基本的には一貫教育。私立の場合は小学校から高校までずっと同じ教育機関で学ぶことも少なくありません。

 

私が暮らしていたオーストラリアのニューサウスウェールズ州の場合はこんな感じでした。

義務教育は小学校のPrep Year5歳)から始まり、その後のYear16までが日本の小学校に当たるPrimary SchoolYear710Secondary School / Junior High School(日本の中学1~高校1年)へと続き、義務教育はここで終了します。Year1112Senior Secondary School / Senior High School(日本の高校23年)です。小学校から中学校への移行はあるもののYear1~Year10までは同じ義務教育として見られ、入学というよりも進級という意識でとらえられているのかもしれません。

 

ちなみにオーストラリアでは卒業式とは別に、義務教育修了時のYear10と高校課程修了時のYear12にも学校主催のフォーマルパーティが開かれ、ドレスやタキシードで正装して参加します。アメリカやカナダでは高校の卒業年度には「プロム」といわれる大きなダンスパーティが催されます。アメリカの映画でプロムの様子を描いた作品をよく目にしますよね。学校生活を通じて入学式がほとんど開催されない一方で、多くの国で高校卒業時にはきちんとした卒業式が執り行われています。海外の学校では始まりよりも終わりを盛大に祝う傾向にあるようです。

国によって年度始まりやホリデー時期もさまざま

 

日本の年度始まりは4月。学校も会社も4月になると新しい1年が始まります。この4月に始まる習慣も日本ならではです。各国で年度始まりや夏休みや春休み、学期数も違います。下記にそれぞれの国の主な決まりをご案内します(※ただし、同じ国でも州や学校により異なります)。

 

【アメリカ】

■年度始まり:9

■学期数:3学期制

■スクールホリデー

・春休み:4月中旬

・夏休み:68

・ミッドウィンターブレイク:2月中旬

・クリスマス休暇:12月中旬~1月頭

 

【カナダ】

■年度始まり:9

■学期数:2学期制

■スクールホリデー

・春休み:3

・夏休み:78

・クリスマス休暇:12月中旬~1月初旬

 

【イギリス】

■年度始まり:9

■学期数:3学期制

■スクールホリデー

・春休み:3月~4月(イースターホリデー含む)

・夏休み:78

・ハーフタイム休み:10月末

・クリスマス休暇:12月中旬~1月初旬

 

【オーストラリア】

■年度始まり:1月末

■学期数:4学期制

■スクールホリデー

・秋休み:4

・冬休み:7

・春休み:9月下旬~10月初旬

・夏休み:12月~1

 

通学時の服装を比較すると、日本の公立小学校では私服が多く中学や高校では制服を導入するケースがほとんどですが、イギリスやオーストラリアの公立校では小学校から制服を導入しているところが一般的。カナダの公立校では小学校から高校まで私服のところが多いようです。また、アメリカは私服通学のイメージが強いですが、ニューヨーク州の公立校では1999年から小学校で制服を導入。中学・高校では私服が多数派ですが、制服を導入する学校が徐々に増えてきています。

 

なお、学校の行事によっては通学にドレスコードがある場合も。オーストラリアやカナダでは自分のルーツとなる民族衣装などで登校するイベントがあります。着物や浴衣に身を包んだ日本人の子どもの他、チマチョゴリ、チャイナドレス、サリー姿など、さまざまな民族衣装で子どもたちが登校して文化を伝え合うのは多民族国家ならではのイベントでしょう。他にはハロウィンに本格的な仮装をしたり、オレンジシャツデーやグリーンデーなど学校が定めたテーマに沿った衣装を着たりして登校する日もあります。

 

また、日本の運動会や文化祭のように保護者が観客として招待される大イベントは少なく、その代わりに季節や年中行事に沿った小さな行事が数多く開催されます。そうした行事の際には多数の保護者がボランティアとして参加して運営を手助けするのも特徴。海外の学校行事は子どもの体験や学びが主体。自分の子どもが充実した学校生活を送れるように保護者も積極的にボランティア役を買って出ます。

学校は地域の縮図!その国・土地の社会や文化を反映

 

日本は全国的に学校教育が統一されている国であるため、公立・私立で多少の違いはあるものの、おおむね学校行事やスケジュールは似通っています。一方、アメリカやカナダ、オーストラリアなどは州によって学校のスケジュールや方針が大きく異なる場合もあり、一様ではありません。

 

しかし、どこに行っても学校はその国や地域の文化と社会を反映した地域の縮図です。ぜひその土地ならではの学校行事やスタイルに親しんで、思い切り海外の学校文化を楽しんでくださいね。

 

※本記事の内容は、国や州、学校によって異なります。

 

筆者:林カオリ/ライター・エディター

関西を拠点に活躍するライター・エディター(クリエイティブオフィスCOUJIN代表)。知的財産管理技能士。日本にてコピーライター、編集者、ライターを経験した後、15年間オーストラリアに在住。シドニーでは日豪両国の各種媒体に執筆を行う傍ら、2児の海外出産と子育てを経験する。海外の実体験に基づくライフスタイル、旅行、教育、留学関連記事が得意。

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