交渉も決裂しかねない?!海外のビジネスシーンで避けたいNG仕草

交渉も決裂しかねない?!海外のビジネスシーンで避けたいNG仕草
Summary あらすじ

言葉はもちろん、文化や習慣が違う日本と海外では、仕草の意味も異なります。ビジネスシーンにおいては、仕草で誤解を受けてしまったがために、大きなビジネスチャンスをフイにしてしまうことも。海外では真逆の意味になる仕草、失礼に当たる仕草を知れば、外国の人とのビジネスも円滑に進められます。

 

Introduction

海外ビジネスを成功させる鍵となるのが“コミュニケーション力。世界で活躍するには相応の英語力が必要ですが、中には「会話力に自信がなくても身ぶり手ぶりでカバーできる」という頼もしい人もいるでしょう。しかし、ボディランゲージは強力なコミュニケーションツールになる一方で、時に恐ろしい誤解を招くこともあります。

 

今回はビジネスシーンで気をつけたいNGな仕草をご紹介。外国の人とのビジネスを円滑に進めるためにも、国によって異なる仕草の意味を知り、会話力+αのコミュニケーション力を身につけましょう

外国の人との人間関係を損ねてしまう。誤解を招く“うっかり仕草”

外国の人との人間関係を損ねてしまう。誤解を招く“うっかり仕草”

 

“手の中指を立てる”といった有名なNG仕草もありますが、腕を組んで考える仕草、愛想笑い、首をかしげる仕草など、何気ないジェスチャーがビジネスにおいて問題を生むことがあります。

 

誤解を招いてしまいそうな、よくあるコミュニケーションの例を見てみましょう。

 

<ケース1

Kenさんが外国人クライアントとの会議に出席しました。積極的に「挙手をして」発言をしましたが、会議室に不穏な空気が流れています。すると、隣の席のNoahさんが“I find your gesture is very offensive. Are you a supporter of the Nazi? (あなたの仕草、とても不愉快だわ。ナチスの支持でもしているの?)”と小さな声で話しかけてきました。

 

何のことかわからずに「首をかしげた」Kenさん。それを見たNoahさんは突然立ち上がり、“I can’t work together with Ken!  (Kenとは一緒に仕事できません!)”と、部屋を出て行ってしまったのです。Noahさんを呼び戻そうと「手招きをした」Kenさんは、会議室に残ったメンバーから一様に白い目を向けられました。

 

さて、このケースではKenさんの仕草が誤解を呼んでいます。

 

最初の失敗は「挙手の仕方」。日本では手の平を見せて斜め前にピンと手を伸ばすように挙手することがありますが、この手の挙げ方はナチスを連想させるとして西洋諸国ではあまり使用されず、特にドイツではタブーとされています。アメリカやイギリス、オーストラリアなどでは、人差し指のみを伸ばすか軽く何かを握るように指を曲げて手を挙げるのが主流のようです。

 

次に、Noahさんに注意されたKenさんは「はて?」と「首をかしげました」。これはイスラエルなど一部の国では“Yes.”を意味します。NoahさんはKenさんをナチス信奉者と捉えてしまったのです。

 

さらに追い打ちをかけたのは「手招き」。日本の手招きは、海外では見ようによれば「シッ」と追い払う仕草に受け取られます。そのため、他のメンバーたちはKenさんの失礼な態度に白い目を向けたのでした。

まとまるビジネスもご破算に。交渉中に注意したいNG仕草

まとまるビジネスもご破算に。交渉中に注意したいNG仕草

 

何気ない仕草が人間関係を損ねるケースをご紹介しましたが、次はビジネスの交渉事が思わぬ方向へ行きかねない仕草の例を見てみます。

 

<ケース2

外国企業との契約はもう目前。取引先の企業が良い条件を提示してきました。交渉の大詰めでShinさんは契約すべきかどうか「腕組みをして」思案していました。

 

そうすると、取引先のJoshuaさんが眉間にしわを寄せて“This is the best price we could offer. (これがわが社の精一杯の価格です)”と少し不満そうな表情を浮かべました。Shinさんは慌てて「何度も相槌を打ち」、「微笑み」ながら「OKサイン」を出しました。すると、Joshuaさんの顔は見る見るうちに紅潮。怒って帰ってしまったのです。後日、ShinさんはJoshuaさんがライバル会社と契約をしたと聞かされました。

 

さて、ShinさんとJoshuaさんの交渉を決裂させた原因がわかりましたか?

 

まずは、Shinさんの腕組み。物事を熟考したいときにしがちなジェスチャーですが、これは海外では否定・拒絶を表すことがあります。Joshuaさんは自分のオファーを拒否されたと思って難しい顔をしたところ、Shinさんが何度も頷いたため、交渉を早く切り上げるよう催促されたと勘違いしてしまったのです。

 

さらにShinさんの浮かべた微笑みは、海外ビジネスではあまり理解されない愛想笑い。笑う場面ではないところで中途半端な笑顔を見せると、外国の人の中には嘲笑されたと誤解する人もいます。

 

極めつけはOKサイン。OKの指の形はフランスでは「ゼロ」。“ゼロ=白紙に戻す”という意味にも取れ、人に向かって使用すれば「役立たず」「値打ちなし」という侮辱の仕草に思われてしまいます。OKサインはアメリカでは日本と同様に承諾サインとして使用されることがありますが、南米や一部ヨーロッパでは卑猥な意味を持つこともあるので注意が必要です。

仕草は会話のサポートとして活用するのが正解

仕草は会話のサポートとして活用するのが正解

 

アメリカ、イギリス、オーストラリアなど、一口に海外といっても国も文化も人種も多種多様。仕草の持つボディランゲージも、それぞれの国や民族によって意味が異なるため、手を挙げる、首をかしげるなどといった、何でもない仕草が誤解の種になることがあるのです。

 

そのため、仕草のみに頼るとビジネスを窮地に追いやり、取り返しのつかないことにもなりかねません。きちんと語学力を身につけていれば、仕草の誤解を解くことができ、「そうだったの?」と互いに理解を深めて、笑い話にできるかもしれません。

 

身ぶり手ぶりで伝えるジェスチャーは、あくまでも会話のサポートとして活用するのが正解。海外の言語と仕草の両方を駆使すれば、最強のビジネスコミュニケーションができるはずです。

 

 

筆者:林カオリ/ライター・エディター

関西を拠点に活躍するライター・エディター(クリエイティブオフィスCOUJIN代表)。知的財産管理技能士。日本にてコピーライター、編集者、ライターを経験した後、15年間オーストラリアに在住。シドニーでは日豪両国の各種媒体に執筆を行う傍ら、2児の海外出産と子育てを経験する。海外の実体験に基づくライフスタイル、旅行、教育、留学関連記事が得意。

 

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