海外留学に必要なIELTSスコアとは?国や大学別のスコアまで徹底解説!

2023.06.12資格対策
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Summary あらすじ

海外留学に必要なIELTSですが、実際に留学を実現するにはどれくらいのスコアが必要なのか、自分の持っているスコアでどこに留学できるのか、疑問に感じる方もいらっしゃるかと思います。今回は、IELTSと留学について、解説していきます。

 

 

 

IELTSとは

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IELTSは、英語圏の国々で広く利用されている英語技能検定試験の一つです。イギリスを発祥とするIELTSは、主にヨーロッパやオセアニアの多くの大学や企業が英語能力を測る指標として採用しています。

 

■IELTSが重視される留学先

TOEFL iBTⓇテストはアメリカ・カナダを中心とした英語圏の大学で採用されています。IELTSはイギリス・オーストラリアなどの国ではほぼ全ての大学で認定されていますが、アメリカの一部の大学では採用していない場合もあります。ただし最近では、アメリカでもIELTSの認定をしている大学も増えてきているので、必ずしもアメリカ留学ならTOEFL iBTⓇテストを受けなければならないという事ではありません。自分の目指す大学の募集要項をチェックして、どちらの試験を受けるべきか選択しましょう。

 

■留学で使うIELTSは「アカデミック」

IELTSにはアカデミックモジュールとジェネラルモジュールの2つの試験がありますが、IELTSを採用しているほとんどの大学や大学院はIELTSアカデミックのスコアを入学の基準として定めていますIELTSアカデミックはライティングとリーディングのセクションにおいて、より学術的な内容の問題が出題されるようになっているため、専門的な用語や表現の理解力が求められます。

 

留学にはIELTSとTOEFL®どっちがいいのか?

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TOEFL iBTⓇテストとIELTSの両方を採用している場合、日本人がスコアの取りやすいIELTSを受験する選択肢もあります。

 

■IELTSとTOEFL iBTⓇテストの違い

留学を考えている方が、必ずといって良いほど受けなければならない試験として「TOEFL iBTⓇテスト」と「IELTS」の2つが挙げられます。どちらも海外の大学で入学の可否を決める指標として広く採用されており、TOEFL iBTⓇテストは130ヵ国以上で約80万人、IELTS140ヵ国以上で約250万人もの人々が毎年受験しています。

試験内容は、両方ともリーディング・リスニング・スピーキング・ライティングの4つの英語の技能に関する試験となっていますが、いくつかの点で違いがあります。

 

[試験形式]

TOEFL iBTⓇテストは全てパソコン上で解答する形ですが、IELTSの場合は紙に手書きで解答する方法とパソコンで答える方法の2通りを選択できます。またIELTSは、大学進学を目指す人向けのアカデミックモジュールという試験と、移住を目的とした人向けのジェネラルモジュールという試験に分かれているのも特徴の一つです。

 

[リーディングセクション]

TOEFL iBTⓇテストのリーディングセクションは、3あるいは4パッセージで出題されます。試験時間は3つの場合は54分、4つの場合は72分なので、1パッセージあたり18分で解くことになります。1パッセージの語数は700語ほどで、問題形式は選択問題のみとなります。

一方、IELTSのリーディングは60分で3つのパッセージが出題され、1パッセージあたり20分で解答することになります。1パッセージの語数はおよそ800語と、TOEFL iBTⓇテストよりも長くなっています。IELTSでは選択問題以外にも、正誤問題や記述、穴埋め問題なども出題されます。

 

[リスニングセクション]

リスニングセクションの試験時間は両方とも約40分です。大きく違う点としてTOEFL iBTⓇテストはアメリカ英語中心であり、IELTSはイギリス英語が中心となります。そのため、イギリス英語の発音に慣れていない日本人にとって難しい場合もあります。

TOEFL iBTⓇテストのリスニングは、英語の会話音声をまとめて聞いたのちに、表示される問題に解答していきます。問題を先に見ることができないので、会話の内容をしっかり理解できていないと答えることが難しく、ノートテイクスキルが必要となります。

一方、IELTSのリスニングは先に問題が読めるので、各設問の説明音声の間に問題文に目を通しておけば、全体が理解できなくても、解答に必要な情報をスピーチの中から見つけやすくなります。また図表や文章の空白を埋めるような、内容がわからなくても音がしっかり聞きとれていれば解答できるIELTS特有の問題も出題されます。

 

[スピーキングセクション]

TOEFL iBTⓇテストとIELTSのスピーキングセクションは、大きく異なる試験方式で行われます。

TOEFL iBTⓇテストのスピーキングセクションは4パートの問題から構成されていて、対人ではなく他のセクションと同様にコンピュータと対峙して行うのが大きな特徴です。設問1は一般的な質問について自分の考えを述べ、設問2~4では、あるトピックについての文章を読み、会話音声を聞いたのちに質問に答えるような形式になっています。

コンピュータに答えを録音する形式になっているので聞き返したりもできませんし、各パートで答えを考える準備時間と回答時間が細かく決まっているので時間の余裕がないという難しさがあります。

一方でIELTSの場合は、試験官と対面してスピーキング試験を行います。3つのパートに分かれていて、1つ目は自己紹介と身近なテーマの質問、パート2では特定のテーマが与えられるのでそれに関してスピーチを行います。そしてパート3では、パート2の内容に関して、試験官とディスカッションする形で質問に答えます。目の前の試験官と対話して試験が進みますので、TOEFL iBTⓇテストのような時間に追われる緊張感は少ないでしょう。また質問を繰り返してもらう事も可能なので、その点でも余裕があります。

 

[ライティングセクション]

ライティングセクションはどちらも2つの設問が出題されますが、その問題の形式はかなり違っています。

TOEFL iBTⓇテストのライティング試験は「統合型タスク」と「独立型タスク」の2問からなり、統合型タスクははじめにリーディングとリスニングを行ったうえでライティングの回答をします。これは読む・聞く・書くの3つの英語力が総合的に必要になるため、難易度が高い課題の一つです。そして2つ目の独立型タスクは、与えられたテーマについてエッセイを書くというライティング技能のみに絞った課題です。

IELTSのライティングは、図表の内容を説明するタスク1と提示されたトピックに関して自分の主張を展開する文章を書くタスク2から構成されます。

TOEFL iBTⓇテストとIELTSの難易度の感じ方については個人差もありますが、一般的に日本人の場合はIELTSのほうが点数を取りやすいとされています。それは前述したようなTOEFL iBTⓇテストとIELTSのリスニング試験の方式の違いや、ライティングの統合型タスクが難しいということ、また対面で行うIELTSのスピーキングの方が試験の形として慣れているという点などが影響していると考えられます。そのため、例えばアメリカの大学でTOEFL iBTⓇテストとIELTSの両方を採用している場合、スコアの取りやすいIELTSを受験するという選択肢もあります。

 

国・大学別の留学で求められるIELTSスコア

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IELTSについて分かったところで、留学先別に必要なIELTSスコアを見ていきましょう。留学先の国や学校の種類によって、必要なスコアが違ってきます。現在持っているスコアで留学先を決める方法もありますし、希望する留学に必要なスコアをこれから目指すという方法もあります。下記を参考に、留学先を考えてみてはいかがでしょうか。

 

■イギリスの大学・大学院

現在、イギリスのすべての大学および大学院でIELTSは採用されています。

大学の学部への留学の場合は6.0~6.5のスコアを求められることが多いですが、オックスフォードやケンブリッジ大学などの難関大学の場合は7.0程度のスコアを要求されることもあります。また大学院への留学はさらに難度が上がり、最低でも6.5~7.0が必要です。進学先によっては7.5以上を求めてくる場合もあります。

 

イギリスの代表的な大学・大学院進学に必要なIELTSスコアをご紹介します。

教育機関名 大学進学に必要なスコア 大学院進学に必要なスコア
オックスフォード大学 7.0 7.5
ケンブリッジ大学 7.0 7.0
マンチェスター大学 6.0 7.5
リーズ大学 6.0 6.5

 

参考:イギリスの大学・大学院に必要なスコア(IELTS) | British Council

 

■アメリカの大学・大学院

近年ではアメリカでもIELTSのスコアを認めている大学が増えてきていて、現在では3000以上の大学で採用されています。アメリカの大学への入学に必要なスコアは、5.5~6.5が一般的ですので、最低でも5.5以上のスコアが求められます。ただし、ハーバードやマサチューセッツ大学などの難関大学の場合は7.0以上が要求される場合もあります。また、大学院留学の場合は6.5~7.5のスコアが必要とされています。

 

アメリカの代表的な大学・大学院進学に必要なIELTSスコアをご紹介します。

教育機関名 大学進学に必要なスコア 大学院進学に必要なスコア
ハーバード大学 7.0 7.0
マサチューセッツ工科大学 7.0 7.0
コロンビア大学 7.0 7.0
フロリダ大学 6.0 6.5

 

参考:アメリカの大学・大学院に必要なスコア(IELTS) | British Council

 

■カナダの大学・大学院

カナダにはカレッジ(専門学校)と大学(すべて公立)があります。私立カレッジなら5.5以上、公立カレッジおよび大学入学の場合は6.0~6.5が必要スコアの目安となります。また、大学院への留学には6.5~7.0のスコアが必要となってきます。

 

カナダの代表的な大学・大学院進学に必要なIELTSスコアをご紹介します。

教育機関名 大学進学に必要なスコア 大学院進学に必要なスコア
トロント大学 6.5 7.0
ブリティッシュコロンビア工科大学 6.5 6.5
マギル大学 6.5 6.5
アルバータ大学 6.5 6.5

 

参考:カナダの大学・大学院に必要なスコア(IELTS) | British Council

 

オーストラリアの大学・大学院

オーストラリアの大学への留学では一般的に6.0~6.5以上のスコアが必要ですが、メルボルン大学やシドニー大学などでは6.5以上が求められます。また大学が開講しているファウンデーションコース(大学入学準備課程)というものがあり、その入学には5.5以上のスコアが条件とされている場合が多いです。大学留学の必要スコアに満たない場合は、ファウンデーションコースからスタートすることができます。

オーストラリアの移住や就労の申請でも英語能力の証明が求められますので、留学に限らず移住を希望する人の多くがIELTSのスコアを利用しています。

 

オーストラリアの代表的な大学・大学院進学に必要なIELTSスコアをご紹介します。

教育機関名 大学進学に必要なスコア 大学院進学に必要なスコア
メルボルン大学 7.0 7.0
シドニー大学 6.5 6.5
クイーンズランド大学 6.5 6.5
アデレード大学 6.5 6.5

 

参考:オーストラリアの大学・大学院に必要なスコア(IELTS) | British Council

 

■ニュージーランドの大学・大学院

ニュージーランドには全部で8校しか大学がありませんが、その全てが世界の大学ランキング上位数%に入るという高い教育水準を有しています。ニュージーランドの大学への留学の場合、必要なIELTSスコアは6.0、大学院の場合は6.5以上が必要です。オーストラリアと同様、ファウンデーションコースもあり、その進学条件は5.5以上とされている事が多いです。

 

IELTS以外の留学に必要な条件

【本文用】メモ帳とボールペン

■成績(GPA)

留学先によっては、IELTS以外にも必要なものがある場合があります。特にアメリカの大学などではGPA (Grade Point Average)と呼ばれる成績証明を求められるケースが多いので、必ず大学・大学院の募集要項を確認し必要であれば準備することを忘れないようにしましょう。

 

■経済力の証明

アメリカ・イギリス・カナダなどへの留学では、留学費用を支払う能力があることを証明するために、財政能力証明書(預金残高証明書)が必要になります。学生ビザ申請にも必要になるので2通作っておくと安心です。金融機関によって発行までの日数が変わるので、余裕をもって対応するようにしましょう。

 

留学でIELTSスコアを使う注意点

【本文用】辞書で調べ物をしている女性の写真

 

■留学出願の2か月前には取得する

留学に出願する際は、提出期限があります。そのときに試験結果が手元にないと出願間に合わない事態になってしまいます。IELTSペーパー試験の場合は試験結果が届くまでに2週間ほどかかるので、当てにしていた結果が目標スコアに届かず再受験する必要出てきた場合も想定して、早めに取得しておくようにしましょう

 

■IELTSの有効期限は2年

IELTSの成績証明書には2年の有効期限があります。留学に出願する際、以前受けたIELTSのスコアを使おうと思っていたけど、2年以上経って有効期限が切れていた事態が起こらないように、いつ受験した結果なのか、いつが出願なのか、注意しましょう。

 

IELTSスコアを今すぐに上げるには?

【本文用】棒グラフと折れ線グラフをなぞるボールペン

 

留学への出願が迫っていて、急いでIELTSスコアを取得しなければいけない場合は、次の勉強方法が効果的ですので、参考にしてみてください

 

■過去問をとにかく解きまくる

基礎の英語力があれば試験慣れをすることで、~1.0程度はスコアを上げることができます。試験に慣れるには、過去問を何度も解くことが必要です。問題形式を把握して本番に臨めば、早く解くことができますし、ライティングやスピーキングのアウトプットもスコアが安定します。練習の際、試験と同様に時間を測って行うことで、時間内に最後まで解く力を付けていくこともおすすめです。

 

■レッスンを活用する

アウトプット、特にスピーキングは過去問だけでは練習しにくいセクションです。英会話レッスンを活用するのがおすすめです。ペーパーで受験する方は対面でのレッスンを利用しましょう。実際に面接官との会話に慣れることで、自然に話せるようになりスコアアップを狙うことができます。短期間で力を伸ばすことができますので、ラストスパートに利用してみましょう。できれば、ライティングの添削もレッスン内で行うことで、スコアアップを狙えます。一緒に対策をお願いしましょう。

 

留学でIELTSスコアアップを試みるには

【本文用】女性スタッフと会話をしている、スーツ姿の女性の後ろ姿の写真

 

IELTSのスコアを伸ばす方法として、語学留学するという選択肢もあります。語学留学を通してIELTSのスコアをアップさせて、実践的な英語力を身に着けた上で海外の大学や大学院に留学する方も少なくありません

海外で日本語の使えない環境に身を置いて、語学学校で集中的に学ぶことは非常に効果が高いといえます。

ではどの国で語学留学するのが良いのでしょうか?

 

1)IELTSを広く利用するイギリスやオーストラリアといった国から学校を選ぶ

2)費用が安く抑えられるフィリピンやフィジーといった国から学校を選ぶ

 

IELTSスコアアップのための語学留学としては、この2つの方法が考えられます。予算や時期・期間を総合的に判断して決めていくと良いでしょう。どちらにしても、IELTSの対策コースを提供している語学学校を選ぶことが重要となります。

 

まとめ

【本文用】グループで授業を受ける制服の学生たちと講師

 

今回は、留学に必要なIELTSスコアについて解説しました。IELTSとは何か、自分の留学に必要なスコアはどれくらいか、分かりましたでしょうか。目指すスコアが決まったら、それに向けて計画を立てて学習を進めましょう。どう学習を進めて良いか分からない、効率的に進めたい、という方は専門スクールでの学習をお勧めします

 

例えばこんな方におすすめです。

・留学をするためにIELTSの目標スコアがあるが、具体的にどのように勉強したらいいかわからない方

・今の自分の状況を把握し、効率よく勉強したい方

・留学まで時間が無い方

 

レッスンを組み合わせて受講するタイプのスクールや講師と1対1のプライベートレッスンなら、不得意なパートのレッスンのみ受講できたり、自分のレベルに合わせた授業内容をお願いできます。

 

日米英語学院では、各受講生の現在のレベルから目標とするスコアを最短、最速で取得するため、個人別カリキュラムをお作りして効率的に学習いただいています。IELTS対策のプロである日本人講師・外国人講師がレッスンを担当。レッスン以外にも、コーディネーターとの学習カウンセリングや単語テストや模擬試験などのサポート体制が充実しています。

日米英語学院のIELTS対策コースには、IELTS初心者の方には基礎から学べるクラスや、目標スコア別の総合演習クラスのほか、一人では解決できない苦手パートだけを対策するクラスなどのスキル別クラスがあります。必要なクラスを組み合わせて作成する個人別カリキュラムのおかげで短期間で目標達成できたという声をいただいています 

 

高校生のHarukaさんは海外の大学に進学したいという思いからIELTSを学習されIETLS5.5のスコア取得を達成されました。大学生のS.T.さんは大学院留学を実現するために対策を行い、IELTS7.0のスコア取得を達成されました。

 

現在の英語力はどんなレベルか、いつまでに取得したいか、これまでどんな学習をされてきて、現在学習面でどんな悩みを抱えているか、などそれぞれの状況によって、目標達成へのアプローチ方法は異なります。日米英語学院では、まずは学校説明会(対面・オンライン選択可)にて、専門のカウンセラーがカウンセリングやレベルチェックを無料で行い、お一人おひとりにピッタリのカリキュラムでの学習をご案内しています。レッスンは、通学/オンライン、グループ/マンツーマン、日本人講師/外国人講師から最適なチョイスで受講いただけます

 

通学まで考えていなくても、まずは相談してみると情報が手に入りますので、IELTSスコアアップについて、ぜひ一度相談してみてはいかがでしょうか。

 

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