留学前に押さえておきたい「アカデミックイングリッシュ」を徹底解説!

     
最終更新日:2025.10.30記事作成日:2025.10.30旅行・留学
Summary あらすじ

留学に行くためには「アカデミックイングリッシュ」が必要ですが、どのような英語などか、どう学習すればいいのか、どんな人が学習するべきなのか、ご存じですか?今回はアカデミックイングリッシュについて深堀りをしていきます。ぜひご覧ください。

45年の実績!
英会話・資格対策・留学準備の日米英語学院

【無料カウンセリング】であなたの学力をチェック!

 

 

留学や資格学習に重要なアカデミックイングリッシュとは?

 

正規留学や交換留学等に行かれた方から「エッセイの量がすごくて大変だった」「ディスカッションについていけず、発言できなくて積極的でない生徒と思われた」など、留学先での英語に関する悩みをお聞きすることがよくあります。留学先でしっかりと学びたいことを習得できるように、留学準備として必要な「アカデミックイングリッシュ」という学習があるのをご存じでしょうか。

 

アカデミックイングリッシュとは主に、学術的な場面で使用される英語のことです。学問の場で正確かつ論理的に自身の意見を伝える際や、文章に起こす際に使用されるものです。教科書や論文など留学先で触れる多くの文章がこのアカデミックイングリッシュを利用して書かれています。そのため、留学前にアカデミックイングリッシュを学習しておくことが欠かせません。また、アカデミックイングリッシュを習得しておくと留学などに行かない人でもメリットとなる場面が多々あります。

 

近年、留学制度の充実により留学に行く人・検討する人が増えるにつれ、だんだんとアカデミックイングリッシュは周知されつつありますが、まだまだ情報が足りません。これからアカデミックイングリッシュについて詳しく解説していきます

 

■どんな人が、なぜ取り組んでおくべきか?

アカデミックイングリッシュのスキルは『英語で』何かを学ぶ人にとって必需品といえます。実際に、多くの現地学生は中学・高校で大学進学前にこのスキルを学んでいます。そのため、現地学生と肩を並べて学習し、成績を収める必要がある方、つまり、海外大学への正規留学はもちろん、交換留学を希望されている方にも必須のスキルです。

 

また、留学を希望されない方でも必要になる場合があります。大学や大学院にてこのスキルを身につけておけば、論文サイトや学術記事なども理解しやすくなります。英語で論文を読む機会があるというご相談は年々増えています。ご自身の興味や関心を掘り下げていくために利用できる心強い武器の1つとなる、と言えるでしょう。

 

さらに、IELTSTOEFL®テストといった資格試験対策にも大きなメリットがあります。これらの試験には学術的な内容が多く含まれており、アカデミックイングリッシュの語彙や読解力がそのままスコアアップに直結します。留学準備と資格試験対策を並行して進めることで、効率的に英語力を高めることができるのです。

 

●アカデミックイングリッシュに取り組むべき人

  • 海外大学への正規留学/交換留学を検討している方。
  • 海外大でのMBA取得を検討している社会人の方。
  • 国内での大学院進学や大学での学びを深めたい方。
  •  IELTSなどの学術的な内容の含まれるテストでスコアをUPしたい方。

 

■学習開始の目安時期

留学の出発時期は、上の図のように主に「夏出発(67月)」と「春出発(12月)」の2つのパターンがあります。それぞれのスケジュールから逆算して、アカデミックイングリッシュの学習開始時期を見ていきましょう。

 

●夏出発の場合

前年5月頃から学内留学説明会が始まり、9月にはIELTSTOEFL®テストのスコア取得が必要になります。スコア提出後も、10月の出願エッセイ提出、1112月の学内面接・選抜と続きます。そのため、アカデミックイングリッシュの学習は、遅くとも前年の46月頃には開始しておくことが理想的です。資格試験対策と並行して進める場合は、さらに13カ月前倒しして準備を始めましょう。

 

●春出発の場合

前年56月頃から準備が始まり、前年6月にはスコア取得が求められます。7月の出願エッセイ提出、8月の学内面接・選抜を経て、翌年2月の出発となります。夏出発よりもスケジュールがタイトなため、前年の35月頃には学習を開始しておくと安心です。

 

●学習開始は早いほど有利

もちろん、これらの時期よりも早くから学習を始めることも可能です。出願用エッセイの作成やその他の留学準備、学生の方は他教科の学習もあるため、余裕を持って1年以上前から準備を始めることをお勧めします。特にアカデミックイングリッシュは短期間で習得できるものではないため、早期のスタートが留学成功の鍵となります。

 

 

アカデミックイングリッシュとは?

それでは、アカデミックイングリッシュとはどのようなものなのか、具体的な内容を見ていきましょう。

 

■アカデミックイングリッシュに必要な語彙・表現を知る

アカデミックイングリッシュでは、日常会話やビジネス英語とは異なる、よりフォーマルで学術的な語彙が使用されます。例えば、次のような違いがあります。

 

意味 日常会話 アカデミックイングリッシュ
必要 need require
問題 problem issue
良い(形容詞) good beneficial

 

適切な語彙や表現を使用することで、より説得力のある主張ができるようになります。また、意図的に単語を使い分けることで、プレゼンテーションや発言の際にも知的で教養のある印象を与えることができます。日常会話で使える語彙力があっても、学術的な場面では別の語彙が求められるため、これまで習得してきた語彙をアカデミックなレベルへとステップアップさせていく必要があります。

 

■論理的思考力を身につける

アカデミックイングリッシュで最も重要なのが、論理的に意見を組み立てる力です。日本語では結論を最後に述べることが多いのに対し、英語では結論理由具体例という順序で展開します。特にアカデミックな場面では、この論理構造がより厳密に求められます。

 

●基本的な論理構成の型

  1. 主張(Claim):「ABである」
  2. 理由(Reason):「なぜならCだからだ」
  3. 根拠・具体例(Evidence):「実際にDという事例がある」
  4. 結論(Conclusion):「したがってABであると言える」

 

この型を身につけておけば、エッセイやディスカッションの際に文言を入れ替えるだけで対応できるようになります。

 

●海外大学の授業では暗記だけでは通用しない

海外の大学では、ただ知識を暗記するだけでは不十分です。その分野の概念を深く理解し、「なぜそうなるのか」を説明できる力が求められます。授業内でのディスカッションでは、教授や他の学生の意見に対して、自分の考えを論理的に述べることが評価の対象となります。

 

●日常から「なぜ?」を問う習慣を

論理的思考力を身につけるには、日頃から「なぜ?」という視点を持つことが重要です。ニュースや出来事に触れるたびに、以下のように考えてみましょう:

  • なぜこの問題が起きたのか?
  • なぜこの解決策が有効なのか?
  • 反対意見はどのようなものがあるか?
  • 自分はどう考えるか、その根拠は?

 

この訓練は日本語でも構いません。まず日本語で論理的に考える習慣をつけ、徐々に英語で考えられるようにステップアップしていきましょう。論理的思考力は一朝一夕では身につかないため、早めに訓練を始めることが大切です。

 

■英語を英語のまま読むことができるようになる

海外大学の授業では、1回の授業で数十ページもの文献を読むことが当たり前です。専門用語を含む長文を大量に読む必要があるため、一文一文を日本語に訳していては到底間に合いません。そこで必要になるのが、英語を英語のまま理解する力です。

 

●効率的な読解のポイント

1.日本語に訳さない

英文を見た瞬間に日本語に変換するのではなく、英語のまま意味を理解する習慣をつけましょう。最初は違和感があっても、慣れれば読解スピードが飛躍的に向上します。

 

2.前から順に読む

日本語の語順に合わせて目線を行ったり来たりさせるのではなく、英語の語順のまま前から文節ごとに区切って理解していきましょう。例えば、“The student / who studied abroad / learned a lot” と区切って読む感覚です。

 

3.パラグラフの要点を掴む

学術的な文章では、各パラグラフに1つの主要な要点があります。通常、パラグラフの最初か最後にトピックセンテンス(要点を示す文)があるため、それを見つける訓練をしましょう。

 

4.重要な情報をメモする

読みながら、キーワードや主張、根拠となるデータなどを簡潔にメモする習慣をつけましょう。後で見返したときに内容を思い出せるメモ術も重要なスキルです。

 

繰り返しになりますが、これらのスキルは一朝一夕では身につきません。日頃から英語の記事や文献を読む際に、意識的にこれらのポイントを実践していきましょう。

 

このようにアカデミックイングリッシュでは学ぶべき項目が多くあります。留学先で困らないようにぜひ練習を重ねておきましょう。IELTSTOEFL®テストといった資格試験を受験されたことのある方はその難易度がお分かりいただけると思いますが、学んですぐに実践できるようになるスキルではありません。また資格試験と違い、1日受験したらそれきりで終わり、ともいかないのが留学です。毎日資格試験を受けるような気持で臨む覚悟が必要です。そのため、留学まで間がない方、独学に自信のない方は専門の塾やスクールでアカデミックイングリッシュを学ぶことをお勧めします。

 

アカデミックイングリッシュ能力の向上にお勧めしたい学習内容

 

アカデミックイングリッシュを効果的に習得するには、4つのスキル(ReadingListeningSpeakingWriting)をバランスよく鍛える必要があります。それぞれの具体的な学習方法を見ていきましょう。

 

■Reading: 幅広いジャンルの洋書を読む

洋書を活用して、科学・歴史・社会学・心理学など幅広い分野の文章に触れましょう。読み進める中で、語彙や構成への理解度を深めることもできます。だらだら読むのではなく目的を持って効率的に要点を押さえて読むことは、何度も練習をしないと身につきません。多くのテキストを読んで実践練習を重ねましょう。

 

■Listening:Note-taking

長い講義を英語で聞くために必要なスキルの1つが、ノートテイキング、すなわちメモとり術です。大学の授業では5090分の間に膨大な量のリスニングを行います。その中で要点を素早くメモする(聞きながら書く)ためには練習が必要です。ノートをとり、そのあとメモ見て内容が再現できるかを確認しましょう。これができるようになるとエッセイやディスカッションの際に要点のみを確認することができるようになります。早めに習得しておきたいスキルです。

 

■Speaking:ディスカッション練習

実際の現地の授業ではただ意見を一方的に伝えるのではなく、相手の発言をフォローしたり、授業で学んだことを引用したりと、高度なコミュニケーションが求められます。早い段階からディスカッションの練習を始めましょう。まずは、身の回りにあふれるトピックからはじめ、徐々に時事的なニュースや評論、学術的なテーマなどを題材にディスカッションが行えるようになりましょう。全体の要約や趣旨を正確につかめているか、返答内容が適切か、自分の意見を正しく主張できるかなどのトレーニングが必要になります。

 

■Writing:アカデミックライティング

課題やエッセイなどを書けるようになるために、構成を意識して長い文章を書けるようになりましょう。先に解説した「基本的な論理構成の型」を意識し、話し言葉ではなく書き言葉で、フォーマルに書けるようにしていきましょう。ライティングは少しずつ語数や難易度をあげていくことが大切です。200語程度から1000語程度までかけるように徐々に負荷を上げていきましょう。文章を生成AIにチェックしてもらう場合は「アカデミックイングリッシュとして適切なエッセイか」などをプロンプトに含めると効果的です。初めからAIに書いてもらうのではなく、まずは自分で書いて、それを添削してもらう形でAIを活用すれば自身の力として身につきます。

 

担当講師からのコメント

 

日米英語学院ではさまざまなアカデミックイングリッシュのクラスをご用意しています。今回はご担当の先生に、アカデミックイングリッシュを学ぶ上でのコツをお伺いしました。

 

■東坂先生

アカデミックイングリッシュを学んでおくことは、留学に挑戦される方はもちろん、IELTSに挑戦される方にもお勧めです。適切な語彙や表現を身につけるためには、早い時期から準備をすることが大切です。間違いを恐れず、どんどん挑戦していきましょう!

 

■Andrew先生

If you are planning to study at a university abroad, of course it’s important to do well on all of your exams. But, don’t forget that you also need to develop your academic English skills, if you want to do your best. As an international student, you will be required to use and understand difficult academic vocabulary. You will also have to express complex ideas and opinions in a logical and well-organized way. If you begin your studies abroad without those important skills, it will make your overseas experience much more difficult. So, join us and develop these valuable skills with the help of experienced and friendly teachers-before you go abroad!

 

アカデミックイングリッシュに関するよくある質問

 

留学準備やアカデミックイングリッシュの学習について、よくいただく質問にお答えします。

 

■Q1. アカデミックイングリッシュはどのくらいの期間で習得できますか?

A.現在の英語力や目標レベルによって異なりますが、一般的に6カ月~1年程度の継続学習が必要です。基礎的な英語力(英検2級~準1級程度)がある方でも、アカデミックライティングやディスカッションを含む総合的なスキルを身につけるには9カ月~1年以上かかります。留学先で困らないレベルを目指すなら、余裕を持って1年以上前から準備を始めることをお勧めします。

 

■Q2. 英検やTOEICのスコアがあれば、アカデミックイングリッシュも問題なく使えますか?

A.残念ながら、英検やTOEICの高スコアがあっても、アカデミックイングリッシュは別途学習が必要です。英検やTOEICでは日常会話やビジネス英語が中心ですが、アカデミックイングリッシュでは学術的な語彙、論理的な文章構成、批判的思考力が求められます。例えば、TOEIC 800点の方でも、学術論文の読解や論理的なエッセイ作成には別の訓練が必要です。

 

■Q3. 短期留学でもアカデミックイングリッシュは必要ですか?

A.留学の目的によって異なりますが、大学の授業を受ける場合は短期留学や交換留学でも必要です。語学学校のみの語学留学なら基本的な英語力で問題ありませんが、現地学生と同じ授業を受ける場合は、たとえ数週間~数カ月の短期でも、エッセイ提出やディスカッションが求められます。せっかくの留学を最大限活用するために、事前に基礎を学んでおくことをお勧めします。

 

■Q4. 理系/文系で学ぶ内容は違いますか?

A.基本的なスキル(論理構成、語彙、読解力など)は共通ですが、専門分野によって重点が異なります。理系ではデータ分析やグラフ説明、実験レポート作成が中心となり、文系では長文の批評的読解や多角的な議論の展開が重視されます。ただし、どちらの分野でも「なぜそうなるのか」を論理的に説明する力は必須です。まずは分野を問わず必要な基礎スキルをしっかり固めることから始めましょう。

 

まとめ

 

いかがでしたか?今回はアカデミックイングリッシュについて詳しくお伝えしました。留学を検討されている方、論文記事などを読み込みたい方などはぜひアカデミックイングリッシュを学習しましょう。時間のかかる学習項目ではありますが、専門の塾やスクールに通うことで効率的に学習を行うことが可能です。不得意な技能のある方はその部分だけ集中して学習できるとさらに効率的に学ぶことができます。

 

日米英語学院の「留学準備の英会話コース」ではアカデミックイングリッシュに特化した様々なクラスをご用意しています。必要なクラスを組み合わせてあなたに最適なプランをご提案いたします。留学直前の短期集中から、資格取得と合わせての長期プランまで様々なプランをご用意しています。授業は駅から徒歩5分以内の好立地にある通学とオンラインレッスンの両方を選択いただけます。ネイティブ講師、日本人講師も選択可能です。また、学習深度に合わせてグループレッスンやプライベートレッスンもご選択いただけます。

 

実際にアカデミックイングリッシュを学べるクラス「Let’s Write and Discuss」クラスで授業を行う生徒様にお話を伺いました。

 

留学直前対策でお勉強中の生徒さん達にインタビュー!|日米英語学院渋谷校

 

アカデミックイングリッシュにご関心のある方はぜひ一度無料のカウンセリングにお申し込みください。通学まで考えていなくても、情報が手に入ります。現在のあなたの英語力をお調べする「レベルチェック」や体験レッスンもお申込みいただけます。あなたのお話をぜひお聞かせください。

 

45年の実績!
英会話・資格対策・留学準備の日米英語学院

【無料カウンセリング】であなたの学力をチェック!

こんなタグで調べられています

 

この記事を書いた人

日米英語学院編集部

◆創立45年の信頼と実績

1980年の設立以来、累計5万人以上の学習者に質の高い英語教育を提供してきた日米英語学院。関東4校、関西5校の実校舎に加え、オンライン学習環境も完備し、英会話から各種資格対策、留学サポートまで一貫した英語教育サービスを展開しています。

◆業界トップクラスの合格実績

2023年度の英検®合格実績は、1級で24%、準1級で39%と市場平均を上回る結果を達成。TOEIC®では受講生の6割以上が3ヶ月で100点以上のスコアアップを実現。TOEFL®では7割の学習者が受講後10点以上のスコア向上、IELTSでは6ヶ月のコース修了者の半数が6.0以上のスコアを取得しています。

◆厳選された講師陣

日本人講師は英検®1級、TOEIC®900点以上、またはTOEFL iBT®100点以上という厳格な基準をクリアした英語教育のプロフェッショナルです。採用後も定期的な研修と自己研鑽により、最新の教授法と高度な言語運用能力を維持・向上させています。

◆本記事について

本コンテンツは、45年にわたる英語指導の知見と、数千人におよぶ英検®合格者を輩出してきた実績に基づいて作成されています。日米英語学院の指導メソッドと合格者の学習傾向を分析した、信頼性の高い情報をお届けします。

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

KotsuKotsuの最新情報をお届けします。

旅立つ人
アイキャッチ
タイ・トランの旅

ぜひ学校説明会にお越しください。あなただけの学習カリキュラムと受講料をご提案します。

  • 学校説明会実施中
  • 資料ダウンロード
  • お電話にてお問合せ
  • LINEにてお気軽にお問い合わせ