英検®1級のライティング対策はどうしたらいい?過去問と採点基準を徹底解説

「1級のライティングはどんな問題?」「1級ライティングの採点方法は?」など英検®1級のライティング対策の際に疑問に思われる方も多いのではないでしょうか。そんな皆様に参考にしていただけるように、英検®1級の一次試験で出題されるライティング問題や対策方法について解説します。
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目次
英検®1級は2016年度から採点方式がリニューアル

英検®は2016年度 第1回検定よりリニューアルされ、各級の合否判定方法や問題形式が変更になり、コミュニケーションの手段としての英語力を評価する際にカギとなる4技能「読む」「聞く」「書く」「話す」を用いた合否判定となりました。問題数に関わらず、各技能にスコアが均等に配分されています。英検®CSEスコアでみると、英検®1級は各技能とも850点満点。一次試験はリーディング、リスニング、ライティングの3技能が評価されますが、合格基準スコアが2028点(2550点満点)。二次試験はスピーキングのみで合格基準スコアが602点(850点満点)となります。満点は同じですが、技能ごとに問題数が異なるため、1問あたりのスコアへの影響が異なるのが特徴です。特にライティングは1問(1つのエッセイ)のスコアが全体のスコアとなり、つまり1次試験の3分の1のスコアに相当しますので、この1問の結果が合否に大きく影響します。
参考:日本英語検定協会
このリニューアルの際に、ライティングは問題形式の変更と観点別評価の採用と2つの変更点がありました。(参考:日本英語検定協会)問題形式は、TOPICに対して提示されたPOINTSが提示されなくなり、3つの理由をもとに作成することになりました。また語数が 200-240 words と少し増えました。観点別評価の導入で、内容・構成・語彙・文法の観点で採点されることとなり、その観点に注意して書くことが必要となりました。
ライティングの過去問

2021年度第1回の英検®1級のライティング問題です。
●Write an essay on the given TOPIC.
●Give THREE reasons to support your answer.
●Structure: introduction, main body, and conclusion
●Suggested length: 200-240 words
●Write your essay in the space provided on Side B on your answer sheet. Any writing outside the space will not be granted.
TOPIC
Are economic sanctions a useful foreign-policy tool?
このライティング問題の内容は、与えられたTOPICについて、自分の意見とその理由(3つ)を200~240語程度のエッセイ(英文)にまとめるというものです。構成も序論、本論、結論で書くように指定されています。目標解答時間は、筆記試験全体が100分で、リーディングが大問1~3まで計41問あることを考えると、約25分程度となります。
与えられるTOPICは、解答者の意見を Yes / No で問うタイプと、Agree / Disagree を選ばせるタイプがほとんどです。例に挙げた過去問題「経済制裁は有効的な外交政策となりますか?」のように、多くは、社会性が高く、賛否両論の分かれる話題が出題されます。
英検®1級ライティング試験の採点基準と高得点を取るポイント

英検®1級の英作文は、内容・構成・語彙・文法の4つの観点から採点されます。それぞれの観点に0~8点が配点されており、合計32点満点です。英文エッセイの基本を忠実に守って書くことで、得点を上げることができます。
参考:日本英語検定協会
■課題に対して意見と理由が述べられているか
TOPICを正しく理解し、それに対して適切に答えた内容になっているかどうかがポイントです。TOPICの答えになっていない場合や、ずれている趣旨のエッセイを書くと、たとえ英語としては正しい文章を書いていても、0点と採点されることがあります。読み違えないよう、TOPICを注意して読む必要があります。また自分の主張の根拠となる理由を3つ挙げなければいけませんが、理由は具体的である必要があります。注意しなければいけないのは、意見と矛盾する理由や関係のない内容を書かないことです。最終的には、意見・根拠・具体例が論理的で、一貫してつじつまのあったエッセイにすることが得点につながります。
■文章の構成が分かりやすいか
構成は、自分の主張とその理由を論理的に書けているかがポイントです。問題文で指示されているとおり、エッセイ全体を序論、本論、結論という構成にすることが必要です。また、自分の主張の根拠となる理由を3つ挙げなければいけませんので、下記の構成で回答することで、得点につながります。
第1パラグラフ Introduction(序論):自分の主張(意見)
第2パラグラフ Body(本論)1:主張(意見)をサポートする根拠(理由)の1つ目
第3パラグラフ Body(本論)2:主張(意見)をサポートする根拠(理由)の2つ目
第4パラグラフ Body(本論)3:主張(意見)をサポートする根拠(理由)の3つ目
第5パラグラフ Conclusion(結論):自分の主張(意見)(再度、表現を変えて述べる)
各パラグラフは、トピックセンテンスと、それを支えるサポートセンテンスで組み立てるのが理想的です。また、伝えたい情報の流れや展開を示す表現(接続詞など)を使って、論理的で分かりやすい文を書くようにすると良いです。
■語彙・文構造のバリエーションを正しく使えているか
課題に相応しい語彙を適切な語法で使えているかも評価の観点となります。文章の中で語句や表現のくり返しを避け、別の表現で言い換えることで、語彙力が評価されます。
また、文法的な正確さも求められます。文型もくり返しを避け、様々なパターンを適切に使用することで得点につながります。スペルミスや文法エラーはもちろんNGですが、つい使ってしまいがちな口語表現も、エッセイでは望ましくありません。無生物主語や受動態などを駆使すると良いです。
合格にするために必要な英検®1級のライティング対策

前述したポイントを抑えたエッセイを書くトレーニングを実施しましょう。トレーニング時も、試験本番も、3つのステップでライティングを完成させるのが理想的です。
Step1 書く準備(TOPICを理解し、アイディアをメモとして書き出すブレインストーミングを行う) 3~5分
Step2 メモをもとに回答(事前に文章の構成を覚え、その型に沿ってエッセイを書く) 15~20分
Step3 見直し(スペルミス、文法エラー、内容・論理展開のチェック) 2~3分
■型に沿って回答する練習をする
まずは準備(Step1)のブレインストーミングで、意見と、根拠となる理由のメモを作成します。はじめのうちは、賛成意見・反対意見両方のアイディアを出し、どちらの理由が具体例や根拠が書きやすいかをもとに意見を決める方法もおすすめです。出したアイディアから、エッセイの型(構成)に当てはめて回答が書けるか検討します。論理展開に無理がないか、理由の具体例や根拠が適切かを検討します。サポートセンテンスとして書く内容も、ここで決めておくと書きやすいです。
次に実際に回答を書いていきます(Step2)。Step1でアイディアやストーリーはできあがっているはずですので、事前に覚えた型(構成)に当てはめて書いていきます。準備段階で考えた内容に沿って書いていく方が良いです。途中で思いついた意見に変えると、論理性が崩れてしまうこともあり、時間内に修正できない可能性が出てきます。
最後に、見直し(Step3)です。TOPICに適切に答えているか、論理的か、語数、文法エラーはないか、同じ構文や語句が繰り返されていないかなどを確認します。
■過去問や問題集で練習・熟読をする
英検®1級の英作文は、何よりも経験です。社会性の高い問題について論じること、制限時間内に書き上げることは、慣れによって上達します。本番の解答用紙に近い書式を使って、過去問題や予想問題など、エッセイをたくさん書きましょう。はじめは時間がかかっても、慣れてくると時間短縮できます。
また、書くトレーニングをスタートする前に、過去問題や予想問題の解答例を熟読すると取り組みやすくなります。アイディアを蓄えることもできますし、論理展開の仕方が理解できますので、型に沿ったエッセイが書きやすくなります。
アイディアがなかなか出てこない・意見が決めにくい方は、幅広い話題のネタに触れ、アイディアだしの練習をすることも必要です。TOPICには、国内あるいは国際的にニュースとなっている時事・社会問題がよく選ばれます。政治・社会、国際関係、環境、テクノロジーが頻出のジャンルですので、時事ネタにアンテナを張っておくことが重要です。ニュースやドキュメンタリーなどで情報を得て、自分の意見をまとめておくと効果的です。TED Talksなどのプレゼンテーションを見たり聞いたりするのもおすすめです。
塾やスクールを活用して英検1級に挑むメリット

すでに基礎的な英語力のある人が正しく対策や準備をすれば、英検®1級の独学での合格は可能です。
ただし、勉強できる時間や期間に限りがある方は、英語スクールや塾を活用することで確実かつ効率的にゴールに到達できます。
例えばこんな方におすすめです。
・日々の仕事が忙しく勉強できる時間が限られている社会人の方
・独学で勉強しているがモチベーションが下がってきてしまった社会人の方
レッスンを組み合わせて受講するタイプのスクールや講師と1対1のプライベートレッスンなら、不得意なパートのレッスンのみ受講できたり、自分のレベルに合わせた授業内容をお願いできます。
余分な勉強までしている余裕がない、そんな方はスクールでの対策がおすすめです。
独学で一度受験してみたが合格せず、次は確実に合格したいからスクールを利用する、という方も多くいらっしゃいます。
■問題が難しすぎて歯が立たない
英検準1級を合格していても、1級の問題は非常に難しく感じます。
効率的に学習を進めたい方や、学習のモチベーションを保ちたい方にはスクールへの通学がおすすめです。現状の英語力から足りないことを分析してゴールまでの計画を立てるのは、専門知識も必要になります。
日米英語学院では、専門のカウンセラーがカウンセリングやレベルチェックを無料で行ってくれます。通学まで考えていなくてもまずは相談してみると、情報が手に入ります。
■一人ではモチベーションがもたない
グループで学習することで、お互いが刺激しあいモチベーションが上がります。
一人ではついつい先延ばしになってしまう方は、独学よりスクールへの通学がおすすめです。
■日米英語学院に通う 英検®1級合格者の声
主婦 Eikoさん
週1回のレッスンで英検®3級から1級に合格!準1級と1級は富士山とエベレストくらいの差がありました。特に二次試験は日常英語を全く話す機会のない私にとっては苦しみでした。還暦過ぎてもあきらめないで、積み上げていけば合格できるという事を証明出来たのが嬉しかったです。
公務員 K.T.さん
速読速聴 opinionではリスニング力、英作文力、スピーキング力が同時に身に付き、大変おトクかつためになりました。授業中の隙間時間に時事的な話題にも触れて頂いた事も、時事問題をより吸収していこうという意欲につながりました。
まとめ

英検®1級のライティング問題形式、採点方法や対策方法について理解いただけましたでしょうか。出題が1問なので、対策はしやすいですが、落とすわけにはいかないセクションですので、しっかりと対策が必要です。ライティング対策は二次試験のスピーキング(スピーチ)対策にもつながりますので、時間をかけてトレーニングしましょう。
1級を目指す英語上級者の方でも、アウトプットを自己学習で対策するには限界を感じる方も多いかと思います。正しいエッセイ(アウトプット)になっているかを第三者(講師)に確認・改善してもらう事で、確実にスキルアップにつながります。書いたエッセイを添削してもらう、良いアイディアを吸収するために、スクールに通うことも効率的です。
受講生の声

英会話と資格対策を提供している日米英語学院には、英検®1級対策を受講している生徒さんが数多くいらっしゃいます。
大学生のS.O.さんは就職先でグローバルに働きたいことを理由に英検®1級を取得したいと日米英語学院でレッスンをスタートされました。リーディングのコツやライティングの表現方法を講師から教わり、自習サポートで単語学習を努力された結果、4ヶ月間で1級合格(CSEスコア90点UP)を実現しています。
プライベートレッスンで自分の弱点補強を、自分のペースで学習されたいと日米英語学院で受講開始された主婦のK.K.さんは、苦手だったWriting対策に絞り、2カ月間努力され、無事1級合格されました。
英検®1級のライティング対策は日米英語学院へ

日米英語学院は、各受講生の現在のレベルから目標級・スコアを必要な期間で取得するため、個人別カリキュラムをお作りして効率的に学習できます。英検®のプロである日本人講師が主にレッスンを担当。レッスン以外にも、コーディネーターとの学習カウンセリングや単語テストや模擬試験などのサポート体制が充実しています。
受講生の英検®1級の合格率は一般的な平均の約3倍である32%(2018年7月~2019年7月)!日米英語学院の英検®対策講座・コースには、目標級別の総合演習クラスのほか、ライティングだけを対策するクラスなどのスキル別クラスがあり、必要なクラスを組み合わせて作成する個人別カリキュラムのおかげで短期間で目標達成できたという声をいただいています。
現在の英語力はどんなレベルか、いつまでに合格したいか、これまでどんな学習をされてきて、現在学習面でどんな悩みを抱えているか、などそれぞれの状況によって、目標達成へのアプローチ方法は異なります。日米英語学院では、まずは無料の学校説明会(対面・オンライン選択可)にて、カウンセリングやレベルチェックを行い、お一人おひとりにピッタリのカリキュラムでの学習をご案内しています。レッスンも、通学/オンライン、グループ/マンツーマン、日本人講師/外国人講師から最適なチョイスで受講いただけます。英検®合格を実現したい方は、ぜひ一度、学校説明会にてご相談ください。