英検®1級二次試験対策!|面接の流れや対策、時間などを詳しく解説!

「1級の二次試験はどんな問題?」「1級スピーキングの対策方法は?」など英検®1級の二次試験を受ける前に疑問に思われる方も多いのではないでしょうか。そんな皆様に参考にしていただけるように、英検®1級の二次試験の当日の流れや対策方法について解説します。
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英検®1級二次試験の概要

英検®1級の二次試験は、一次試験の合格者を対象として行われます。一次試験の受験日から約2週間後に合否が発表され、さらにその約1か月後に二次試験が開催されます。
・試験日程 (英検®1級)
二次試験では、英語での [自由会話] [テーマに沿ったスピーチ] [スピーチに関する質疑応答] という3つのスピーキングに取り組むことになります。
二次試験の合格点は602点以上 (850点満点) となっていて、採点は「スピーチの内容」、「質疑への応答」、「語彙と文法」、「発音」の4つの観点で行われます。

配点はそれぞれ10点ずつの40点満点ですが、英検®CSEスコアではそれが850満点に換算されます。合格点は602点以上ですので、おおよそ7割以上の得点が必要です。つまり各評価基準において、10点満点のうち7点以上は取らなければならないという事になります。ちなみに、英検®1級の二次試験の合格率は約60%程度と言われていて、一見高く見えますが、難関の一次試験を突破した方でも4割ほどは落ちてしまう、準1級の二次試験の合格率は80%以上である、などの点からみると非常に難度が高い試験と言えるでしょう。
英検®1級二次試験当日の流れ

英検®1級の二次試験の当日の流れについて説明します。
「入室」→「面接カードを渡して着席」→「名前の確認と簡単なコミュニケーション」→「トピックを選んで1分間スピーチの準備をする」→「2分間のスピーチ」→「スピーチに関する質疑応答」→「トピックカードを返却し、退室する」、というように試験は進んでいきます。各ポイントについて細かく見てみましょう。
■入室
試験の受付をしたら、面接開始の合図があるまで控室で待機します。その際「面接カード」を渡されますので、氏名や個人番号を記入しておきましょう。係員から開始の指示があったら、ドアをノックし「Hello.」や「May I come in ?」などと挨拶をして入室します。英検®3級~準1級までの面接ではAttitude(態度・姿勢)も採点されましたが、1級では評価項目に入っていません。しかし対人での試験ですので、表情や話し方なども試験官の印象に影響を与える可能性があります。相手の目を見て笑顔で話すこと、聞き取りやすい大きな声で喋ることなども、なるべく意識するようにしましょう。
■面接カードを渡し、着席する
入室したら、まず面接カードを面接官に渡します。その際、「Can I have your card, please? 」などと相手から聞かれてから、「Here you are.」と言って渡すようにしましょう。着席も同様に、「Please have a seat.」と促されてから座るようにします。
なお、英検®準1級までは面接官は1人だけで国籍もランダムでしたが、英検®1級では2人(日本人+外国籍)と決められています。
■名前の確認と簡単なコミュニケーションを行う
試験の前に面接官との軽いコミュニケーションを取る時間があります。まず試験官が自分たちの名前を述べたのち、受験者にも名前を尋ねます。その後、簡単な質問(試験会場まで来るのにかかった時間、現在の住まい、職業や趣味について..etc)がありますが、すべて自己紹介のような内容になりますので、自分の情報を伝えられるように準備しておけば問題ありません。またここでの回答は採点に含まれないので、試験前の準備運動と考えてやり取りするようにしましょう。
■トピックを選んで1分間スピーチの準備をする
面接官からスピーチのセクションを開始する旨が告げられ、トピックが5つ書かれた「トピックカード」が手渡されます。その中から1つ選んでスピーチを組み立てますが、選択および内容を考えるのに与えられる時間はたった1分と非常に短く、またメモを取ったりすることもできません。トピックの選択には時間をかけず(10秒ほどで決める)、内容を考える時間を多くとりましょう。もしトピックに分からない単語があったら、それは選択肢から外した方が賢明です。間違った解釈をしてしまうとスピーチが的外れなものになる危険性があります。
トピックの内容は、社会的な問題や風潮に関して「YES or NO」を問うような、はっきりとした正解のない質問が多く扱われます。選択する際に重要なことは、トピックに対する自分の意見がはっきりしている、あるいは知識があるものを選ぶことです。なぜなら英検®1級の二次試験はスピーチをして終わりではなく、それに対する質疑応答も行われるからです。自分が思ってもないことを意見としたり、よく知らないトピックを取り上げると、答えに詰まったり、回答が論理的に破綻する可能性が高まってしまいます。もしどのトピックもそれほど馴染みが無いという場合は、なるべく専門性の低そうな話題を選んだ方が良いでしょう。
1分の準備時間でできることはそう多くありません。トピックを素早く選んだら、まず「YES」と「NO」のどちらの立場を取るかを決め、そう思う理由を2~3個考えます。あとはそれぞれについて、3~4センテンスで説明できるように頭の中で要点をまとめましょう。
■2分間のスピーチ
1分の準備時間を過ぎると、面接官より声かけがあります。どのトピックを選んだか聞かれますので、「I have chosen “~(topic)”」などと答えましょう。そして2分間のスピーチを開始するように告げられますので、スタートします。制限時間の2分を過ぎるとスピーチの途中でも打ち切られてしまうので気をつけましょう。
スピーチでは最初に結論を述べることが大事です。I agree ~/ I don’t agree ~ などで自分の立場をハッキリと示しましょう。そして次に、そう思う理由を述べます。理由を挙げるときは、First, ~ / Second, ~ などと順に列挙していくと分かりやすいと思います。その際、具体例を交えると自分の主張の説得力が増すので、For example, ~ / For instance, ~ と補強できるとベターです。最後にもう一度、Therefore ~/ For these reasons ~ として結論を繰り返します。
このように、「Point(結論)」→「Reason(理由)」→「Example(具体例)」→「Point(結論)」の構成で話を組み立てることをPREP法と呼びます。分かりやすい説明をするのに非常に役立つので覚えておきましょう。
■スピーチに基づくQ&A
スピーチの終了後、面接官からスピーチの内容に関して質問が行われます。質問は3~5問ほどで、スピーチの一部を掘り下げるものや根拠の薄い部分をつくようなものが多いです。予想外の質問が来たりして慣れないうちは戸惑うことも多いのですが、これはあくまで英語技能の試験であり、ディベートを行っているわけではありません。正しい英語で意見がまとまっていれば問題ないので、落ち着いて応答するようにしましょう。
■トピックカードを返却し、退室する
質疑応答が終わると面接官から指示がありますので、トピックカードを返却して退室します。その際は「Thank you. Good bye.」などと挨拶をして退出するようにしましょう。最後までコミュニケーションをしっかり取るようにすると好印象になります。
英検®1級二次試験で知っておきたい3つのポイント

■トピックは10秒で選ぶ
スピーチの内容を考える時間は1分しかないので、トピックの選択に使える時間は10秒程度と考えましょう。
何を基準にトピックを選ぶべきかについて、サンプルのトピックカードを使って説明します。
英検®1級二次試験(サンプル)
(1) What role should the United Nations play in international politics?
(2) Do the rich have a responsibility to help the poor in society?
(3) Is tradition always worth preserving?
(4) Should students be asked to evaluate their teachers?
(5) Agree or disagree: The Olympics have become too commercialized
まず、トピックは「前知識が無くても話せる一般的なトピック」と「前知識があると有利になる専門的なトピック」に分けることができます。このサンプルでいうと(2)・(3)・(4)は前者よりの一般的なトピックで、(1)・(5)は後者よりの専門的なトピックといえます。もし専門的トピックの中に自分の得意とする分野の話題があったら、それを選ぶべきです。解答も思いつきやすいですし、のちの質疑応答でも面接官より深い知識があれば、自信をもって会話できるでしょう。逆に前知識が無いのに難しいトピックを選ぶと、スピーチの作成も大変ですし面接官の質問に答えられないという事態に陥る可能性もあります。専門的トピックがどれも自分には難しそうだと感じたら、一般的なトピックの方から選択しましょう。その時は、トピックに対して自分の意見がはっきり決まっているものを選びます。どちらとも言えないと思うものを無理に選択すると、スピーチや質問への回答が首尾一貫しなくなる可能性がありますので気をつけましょう。
■結論を決め、フレームワークを用いたスピーチを作る
2分間のスピーチを組み立てるには、まず全体でどれくらいの分量になるかというイメージをもっておくことが大切です。試験での一般的な会話スピードは100~120語/分と言われていますので、2分だと200~250語程度になります。だいたいA4用紙半分ぐらいの英文量だとイメージしてください。そのイメージができたら次は、トピックに対する自分の意見や考えを基本的なPREPの型にあてはめていきます。PREPの各型ごとにどれくらい喋れば良いのかは、先ほどの全体量を分割してセンテンス数で考えると楽になります。

■質問に対する答えは結論から言う
面接官の質問に対しても、PREPの形式どおり結論先行で回答した方が分かりやすくなります。
例えば、「あなたは~と述べましたが、~についてはどう思いますか?」などと質問された場合も、「私は~だと思います、その理由は~だからです。」とスピーチと同様に結論を述べてから理由を話すようにした方が、シンプルな回答で相手に意見が伝わりやすく高得点に繋がります。
英検®1級二次試験の対策と練習方法

■過去問を解く
英検®1級二次試験の対策では実際に過去問を解いてみることも大事です。日本英語検定協会のHPにはサンプル問題(5トピック)が掲載されていますが、1回分しかなく解答や解説もないので自己学習には不十分です。英検®の過去問を使って勉強したいという方には、実際の過去問と詳細な解答・答え方が記載されている下記の問題集をおすすめします。
■繰り返し声に出して練習をする
頭の中でイメージトレーニングをするだけではスピーキングは上達しません。実際に話してみると言葉が出てこなかったり、発音やイントネーションがおかしくなる、相手の目を見て喋ることができない、など色々な問題点が浮き彫りになってきます。しっかり声に出して繰り返し練習すること、そして対人で本番のような緊張感をもって練習するのがとても効果的です。1分でスピーチを選び、要旨を頭の中で列挙し、2分間スピーチをするというのは最初はかなり難度が高いので、まずは解答をPREPの型で書いてみて、それを読むという練習から始めましょう。慣れたら文章全てではなく要点だけを書いて頭の中で文章にして話してみる、それもできるようになったらメモを取らずにやってみる、というようにステップを踏んで学習すると、効率的にスピーキング対策ができます。また練習する時には本番同様にタイマーを使って、話のスピードや分量が適切かどうかを意識するようにしましょう。
塾やスクールを活用して英検®1級に挑むメリット

すでに基礎的な英語力のある人が正しく対策や準備をすれば、英検®1級二次試験の独学での合格は可能です。
ただし、高度なスピーキング力が必要となりますので、不安な方や効率的に合格を目指したい方は、英検®1級講座のあるスクールでの対策もおすすめです。
例えばこんな方におすすめです。
・どうしても二次試験でうまくいかない社会人の方
・独学で勉強しているがモチベーションが下がってきてしまった社会人の方
レッスンを組み合わせて受講するタイプのスクールや講師と1対1のプライベートレッスンなら、二次試験のレッスンのみ受講できたり、外国人講師による実践的な指導をお願いできます。
余分な勉強までしている余裕がない、そんな方は英検®1級講座のあるスクールでの対策がおすすめです。
独学で一度受験してみたが合格せず、次は確実に合格したいからスクールを利用する、という方も多くいらっしゃいます。
■問題が難しすぎて歯が立たない
一次試験を合格していても、二次試験の問題は非常に難しく感じます。
効率的に学習を進めたい方や、学習のモチベーションを保ちたい方には英検®1級講座のあるスクールへの通学がおすすめです。現状の英語力から足りないことを分析してゴールまでの計画を立てるのは、専門知識も必要になります。
日米英語学院では、専門のカウンセラーがカウンセリングやレベルチェックを無料で行ってくれます。通学まで考えていなくてもまずは相談してみると、情報が手に入ります。
■一人ではモチベーションがもたない
グループで学習することで、お互いが刺激しあいモチベーションが上がります。
一人ではついつい先延ばしになってしまう方は、独学よりスクールへの通学がおすすめです。
■日米英語学院に通う 英検®1級合格者の声
苦手とするスピーチを克服し、英検®1級に合格!
先生からは、日本人でも努力と訓練でネイティブと同等の発音と流暢さで英語を操ることが出来るようになるという事実を示していただきました。
英検®1級合格!リスニング、スピーキング、英作文の力がつきました!

- お名前
- K.T.さん
- 職業
- 公務員
- 受講クラス
- 英検1級コース・速読速聴 opinion・アカデミックリーディング
速読速聴 opinionではリスニング力、英作文力、スピーキング力が同時に身に付き、大変おトクかつためになりました。授業中の隙間時間に時事的な話題にも触れて頂いた事も、時事問題をより吸収していこうという意欲につながりました。
まとめ

今回は、英検®1級の二次試験について、解説してきました。どんなテストなのか、どう対策をして良いか、イメージできましたでしょうか。
日米英語学院では、各受講生の現在のレベルから目標とするスコアやレベルを最短、最速で取得するため、個人別カリキュラムをお作りして効率的に学習いただいています。資格取得対策のプロである日本人講師が主に英検®対策講座・コース(塾)のレッスンを担当。面接対策は外国人講師が実践的に指導します。知識を増やすことはもちろん、試験に慣れて本番で実力を発揮できるように指導します。
英検®の二次対策のみの短期コースから、スピーキング力をしっかり上げるためのスキル別クラスがあります。必要なクラスを組み合わせて作成する個人別カリキュラムのおかげで短期間で目標達成できたというお声をいただいています。
現在の英語力はどんなレベルか、いつまでに取得したいか、これまでどんな学習をされてきて、現在学習面でどんな悩みを抱えているか、などそれぞれの状況によって、目標達成へのアプローチ方法は異なります。日米英語学院では、まずは学校説明会(対面・オンライン選択可)にて、カウンセリングやレベルチェックを行い、お一人おひとりにピッタリのカリキュラムでの学習をご案内しています。レッスンは、通学/オンライン、グループ/マンツーマン、日本人講師/外国人講師から最適なチョイスで受講いただけます。通学まで考えていなくても、まずは相談してみると、情報が手に入ります。英検®合格やスピーキングの学習方法について、ぜひ一度相談してみてはいかがでしょうか。
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