2020年度の大学入試改革に向けて。今からできる英語対策

2018.05.15資格対策
2020年度の大学入試改革に向けて。今からできる英語対策
Summary あらすじ

2020年度(2021年)より、大学入試が変わります。その中でも、激変するのが「英語」。今回は、変わる大学入試の「英語」にフォーカスをあてて、その内容と対策を見ていきましょう。

2021年1月、「大学入学共通テスト」が施行開始!民間外部試験が活用される

2021年1月、「大学入学共通テスト」が施行開始!民間外部試験が活用される

 

現在実施されているセンター試験の英語では、マークシート方式の「読む」と、リスニングテストの「聞く」の2技能が測られています。しかし、2021年1月には新たに「大学入学共通テスト」が施行開始され、英語においては上記2技能に加えて「民間外部試験4技能(読む、聞く、話す、書く)」も併せて活用されることが決定しています。

大学入学共通テストの概要

※参考:河合塾大学入試情報サイト『Kei-Net』より

 

そして、この「読む」「聞く」「話す」「書く」の4技能を測る民間外部試験として、以下の8種類が指定されました。

 

・ケンブリッジ英語検定

・英検®

GTEC

IELTS

TEAPPBT

TEAP CBT

TOEFL® iBTテスト

TOEIC® L&Rテスト/TOEIC® S&Wテスト

※参考:文部科学省「各資格・検定試験とCEFRとの対照表」より

http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/30/03/__icsFiles/afieldfile/2018/03/26/1402610.pdf

 

大学入学共通テストでは、受験生は受験年度の4~12月の間に、上記の対象試験の中から選んで受けることが可能。成績はセンターが一元管理し、2回までの試験の得点そのものと、英語力の国際指標とされる「CEFR(セファール)」に基づく6段階評価を受験生の志望大学に送る、という流れが検討されています。

外部試験の活用は、受験生にメリット大!

外部試験の活用は、受験生にメリット大!

 

ただ、実は現在の大学入試においても、英語4技能外部試験は、例えば「出願要件のひとつ」であったり、英語の得点に換算し加算してくれたりと、すでに活用はされ始めているのです。

 

これには、長年の英語教育への反省もあるようで、受験勉強が加速するグローバル化に対応できる英語力の獲得(英語4技能の向上)につながることを目指しています。

 

また、外部試験の活用は、いわゆる「試験日だけの一発勝負」ではなく、複数回受験できますし、なおかつ、事前に合格しておけば他の受験科目に勉強時間を割くことにもつながるため、特に受験生にはメリットが大きなものとなっているのです。 

「読む」「聞く」「話す」「書く」英語4技能を育てる対策

「読む」「聞く」「話す」「書く」英語4技能を育てる対策

 

では、これから変わる大学入試に向けて、どのよう対策をしていけば良いのでしょうか。

 

英語4技能を下支えするのは、なんといっても「語彙力」と「文法」です。高校卒業までに身につけるべき単語数は6,000語といわれています。コミュニケーションに語彙は欠かせないため、語彙力が必要なのは当然なのですが、ただ単語だけを覚えていては活用することはできません。文章中での用い方も併せて覚えていかなくてはならないのです。つまり、たくさんの語彙に何度も触れる練習量が鍵を握ります。

 

文法についても同様で、高校1年生で基本文法を学び終えたあとは、ひたすら英語に接触する分量を高めることが肝要です。ポイントは、語順(文構造)と品詞の完全理解。例えば、名詞と動詞の違いや、形容詞と副詞の違いなど、ピンとこなければ、中学校の教科書にさかのぼり、復習すると良いでしょう。

 

次に、4技能について、その対策を見ていきます。

 

■「読む」

受験の頻出のテーマ、例えば「情報化社会」や「グローバル化」などについては普段から調べておき、知識を蓄えておきましょう。その方が、理解が進みます。

 

また、読み方としては、「事実」と「筆者の主張」を分けることがコツです。そうすれば、捉えるべきポイントが明確になります。ネットニュースや長文の過去問などを読み込んでおくと、良い練習になります。なお、練習中は小さな声でも音読するようにしてください。

 

■「聞く」「話す」

リスニングについては、苦手とする受験生が少なくありません。「聞く」対策としては、たくさんの英語を聞き取るしかありません。

 

ただし、聞き流していては、思ったとおりの成果はあげられないでしょう。「聞く」と「話す」をセットにし、聞いた音をそのまま発話するシャドーイングの練習をするようにしてください。

 

■「書く」

まずは英語の文章構造をきちんと把握することが最低限必要ですが、書く内容が重要。現代社会におけるテーマや課題に対し、どのように考え、論理的に答えられるのか、が求められているわけです。新しい大学入試共通テストでは、学力の3要素である「知識・技能」「思考力・判断力・表現力」「主体性」が問われますが、英語の「書く」はその象徴ともいえるかもしれません。

 

この力は、一朝一夕に身に付くものではありません。英語の長文の過去問の論文をはじめ、新聞記事や新書なども積極的に読み、自分なりの意見を述べられるようにしておきましょう。そして、繰り返し文章作成にチャレンジしてみてください。少しずつ上達するはずです。

いち早く英語4技能の学びに着手すれば、将来必ず役に立つ!

いち早く英語4技能の学びに着手すれば、将来必ず役に立つ!

 

これから激変する英語の対策としては、「読む」「聞く」「話す」「書く」の4技能をバラバラに学習するのは非効率で、しかも、それでは力は伸びません。4技能は関連し合っていますので、総合的に育てていくことを意識して勉強に取り組んでください。

 

とはいえ、特にライティングの添削やスピーキングの面接対策は、これといった正解がわかりづらく、独学では難しいものです。英会話スクールなどで各試験に精通した講師のレッスンを受けるのも有効な手でしょう。

 

現時点ですべてが確定したわけではありませんが、大学入試が変わることは間違いありません。いち早く英語4技能の学びに着手し、より実践的な英語力を獲得すれば、将来必ず役立つことでしょう。

 

※文中に記載の情報は、2018410日現在の情報です。最新情報は、文部科学省もしくは各実施団体のHPなどでご確認ください。

 

 

筆者:角野裕美さん/小論文指導講師・進路指導講師
関西圏の高等学校を中心に、小論文や志望理由書・自己推薦書の書き方を講演・指導。また、予備校講師として、東京大学、京都大学、大阪大学などの国公立大学や、 慶應義塾大学、早稲田大学といった名門私立大学に教え子を合格に導き、実績を上げている。さらに、キャリア教育の必要性を実感し、国家資格キャリアコンサルタントを取得。今では、自分史作成を軸にした「AO入試・推薦一般入試対策」「面接対策」をはじめ、進路アドバイスにも重きを置いている。英会話スクールのマネージャー経験もあり。

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