TOEFL iBT®テスト形式が2023年7月に変更!変更点と対策を解説

2023年7月にTOEFL iBT®テストの内容が一部変更されたことはご存知でしょうか。どこが変更されたのか知っておくことで、効率よく対策できます。今回は新形式について解説しますので、是非参考にしてみてください
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目次
TOEFL iBT®テスト形式変更は2023年7月26日より開始した

2023年7月26日よりTOEFL iBTの試験形式に大きな変更がありました。タイムパフォーマンス向上を目指して、試験時間が短縮され、そのためにリーディングを中心に問題数が減ったことで、受験者の負担が減りました。
TOEFL iBT®テスト形式変更点の一覧表
形式 試験実施期間 |
新形式 2023年7月26日以降 |
これまでの形式 2019年8月~2023年7月25日まで |
|
---|---|---|---|
Reading | パッセージの数 | 2つ | 3~4つ |
1パッセージの設問数 | 10問 | 10問 | |
試験時間 | 35分 | 54~72分 | |
Listening | 講義形式 | 3題(各6問) | 3~4題(各6問) |
対話形式 | 2題(各5問) | 2~3題(各5問) | |
設問数 | 28問 | 28~39問 | |
試験時間 | 36分 | 41~57分 | |
休憩 | なし | あり(10分) | |
Speaking | タスク数 | 4 | 4 |
出題形式 | Independent task 1問 Integrated tasks 3問 Reading + Listening → Speaking 2問、 Listening → Speaking 1問 |
Independent task 1問 Integrated tasks 3問 Reading + Listening → Speaking 2問、 Listening → Speaking 1問 |
|
試験時間 | 16分 | 17分 | |
Writing | タスク数 | 2 | 2 |
出題形式 | Academic Discussion task 1問(10分) Integrated tasks 1問(20分) Reading + Listening → Writing |
Independent task 1問(30分) Integrated task 1問(20分) Reading + Listening → Writing |
|
試験時間 | 29分 | 50分 | |
試験時間 | 約2時間 | 約3時間 |
TOEFL iBT®テスト形式変更点の詳細

変更された箇所は全部で6つです。上記の一覧表でご覧いただけたかと思いますが、それぞれの変更点の詳細をご紹介します。
■TOEFL iBT®テストの変更点①:試験時間の短縮
一番大きな変更は試験時間です。3時間だった試験時間が、2時間に短縮されました。試験時間はリーディングが54~72分→35分へ、リスニングは41~57分→36分へ、スピーキングが17分→16分へ、ライティングが50→29分へ短縮されました。受験する側としては、拘束時間が大幅に短縮され、体力的には楽なり、集中力が保ちやすくなりました。
■TOEFL iBT®テストの変更点②:Instructionとナビゲーション
試験時間を短縮するために、Instructionとナビゲーションが簡素化されました。試験内容の変わらないスピーキングセクションも1分短縮されるのはそのためです。
■TOEFL iBT®テストの変更点③:ダミー問題
TOEFL iBTテストには、リーディングとリスニングにダミー問題がありました。新しいテスト問題の開発などを目的として難易度を知るためのデータ収集としての問題とされていました。リーディングではダミー問題が含まれる場合は4パッセージ、リスニングは問題が含まれる場合は7問解かなければならず、またどれがダミー問題か受験者には分からないため、全てに全力を注ぐ必要がありました。
そのダミー問題が今回の変更で廃止になり、受験者の負担は大きく減っています。
■TOEFL iBT®テストの変更点④:リーディング問題
今回の変更では、リーディングの問題数が変わりました。元々はパッセージが3つ(ダミー問題が含まれる場合は4つ)あり、1パッセージあたり10問ありました。それが今回2パッセージに削減され、1パッセージあたりの問題数は10問で変わりませんので、全部で20問になりました。試験時間も35分に短縮されましたので、受験者の負担は軽減されています。
■TOEFL iBT®テストの変更点⑤:ライティング問題の変更
対策する際に一番影響を受けるのが、ライティング問題の形式変更です。
Integrated task(20分)は変更ありませんが、Independent task(30分)の問題が廃止され、新たにAcademic Discussion task(10分)が新設されました。Academic Discussion taskはどんな問題かというと、オンラインで教授が学生に講義をしているというシチュエーションで、教授が投げかけた質問に対して、他の学生の回答を読み、自分の意見を回答する、というものです。100単語以上の回答を、問題文を読む時間も合わせて10分で書く必要があります。他の学生の意見を参考にすることはできますし、同様の意見を回答にしても良いのですが、全く同じだと減点されてしまいます。しっかりと自分の意見を述べ、それをサポートする文(理由や具体例)を書く必要があります。
評価基準は下記のように公表されています。
スコア | 概要 |
---|---|
5 | ・適切な説明、具体例、詳細が盛り込まれている
・様々な構文を効果的に使用し、的確で慣用的な表現が使われている ・語彙や文法のエラーがほとんどない |
4 | ・一貫性があり、十分に詳しく説明されている
・多様な構文利用と適切な表現ができている |
3 | ・説明や具体例、詳細の一部が欠けていたり、不明瞭・無関係が多少あるが、質問に関連して回答している
・構文はある程度多様されていて、語彙が豊富である ・文の構造、語形、慣用句の使用において、語彙的・文法的な誤りがあるが理解できる |
2 | ・質問に回答する姿勢は伺えるが、回答がずれている部分が見受けられる
・使っている構文や語彙に制限がある ・文の構造、語形、用法に間違いが多い |
1 | ・質問に関連した単語を連ねてはいるが、文章になっていない
・構文や語彙が十分でない ・文法的に間違っている文である |
0 | ・回答できていない |
詳しくはTOEFLの公式ルーブリックをご参照ください。
■TOEFL iBT®テストの変更点⑥:休憩時間
これまでは3時間の試験時間の中で10分の休憩がありましたが、2時間に短縮されるにあたり、休憩が撤廃されました。リーディング・リスニングの後の休憩が無くなり、そのまま連続してスピーキング・ライティングのテストを受けることになりますので、一息つく時間は無くなりますが、その分の拘束時間が短縮されますので、2時間頑張って集中しましょう。
TOEFL iBT®で変更されない点

アカデミックなテストである点やリーディング、リスニング、スピーキングのそれぞれの問題形式や設問の内容、ライティングのIntegrated Taskは変更がありません。また、スコアは変更無く、0~120点で評価されます。受験料金(USドルでの支払いで約32,800円)、試験会場や日時の選択肢についても、変更がありません。
TOEFL iBT®で変更された問題への対策方法

これまで解説したように、試験時間や問題数、ライティング問題など変更があった点について、対策方法を解説します。
■リーディング力を向上させる
リーディングセクションにおいて、問題数は減ったにも関わらず満点の点数は変わらないため、1問あたりの配点が高くなる可能性があり、変更前と同じスコアを取得するには、少し難易度の高い問題も解く必要が出てきました。また、3パッセージ54分(1パッセージあたり18分)だったのが2パッセージ35分(1パッセージあたり17.5分)に変更されたため、使える時間数も計算上は30秒減っていることになります。リーディング力・速読力を上げて本番に臨む必要があります。
新しいライティングセクションのAcademic Discussion問題も10分で教授の質問と学生2名の意見を読んで自分の意見を書くことになり、読むスピードが求められますので、リーディング力の向上が他のセクションのスコアアップにも役立ちます。しっかり対策しましょう。
■TOEFL®対策コースがある英会話スクール・塾に通う
変更点はわかったけど、どう対策して良いか分からない方も多いかと思います。新しい問題形式、特にライティングはアウトプット部分ですので、自分で対策するには限界があります。TOEFLテスト対策コースのある専門スクールや塾は、いち早く新しい問題形式を研究しており、頼ると良いアドバイスがもらえます。確実にスコアアップしたい方や、これまで独学ではなかなかスコアが伸び悩んでいる方は、これを機に専門スクールに相談してみてはいかがでしょうか。
■基本的な対策方法はこれまで通りに
新しい問題形式や試験時間を知り、慣れるように練習する必要はありますが、試験内容はライティングのIndependent Task以外変更されていません。これまで通りのTOEFL対策でも着実にスコアアップできますので、焦りは禁物です。学習計画を立てて勉強を進めている方は、計画通り頑張りましょう。
学習方法についてはTOEFL®テストのスコアアップに効く学習法も是非参考にしてください。
まとめ

2023年7月に変更のあったTOEFLの変更点や対策方法について、ご理解いただけましたでしょうか。TOEFL自体、スコアを伸ばすのが難しく、時間がかかります。目標を決めたら、計画を立てて着実にスコアアップを目指しましょう。今回のような問題の変更については、時間が短くなって受けやすくなったとプラスにとらえて引き続き対策していくと良いですね。自分のアウトプットや学習方法が合っているか確認したい方や、効率的に学習を進めたい、という方は、TOEFL専門スクールに通うことで時間短縮ができますので、おすすめです。専門のスクールでは、自分のレベルにあったきめ細かな指導を受けられますし、伸び悩んでいるときに相談でき、アドバイスを受けることができます。また、同じ目標に向かって勉強する仲間と出会え、目標達成に向けた勉強を続けるモチベーションになります。
日米英語学院では、各受講生の現在のレベルから目標とするスコアを最短、最速で取得するため、個人別カリキュラムをお作りして効率的に学習いただいています。TOEFL対策のプロである日本人講師が主にレッスンを担当。レッスン以外にも、コーディネーターとの学習カウンセリングや単語テストや模擬試験などのサポート体制が充実しています。
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通学まで考えていなくても、まずは相談してみると情報が手に入りますので、TOEFLスコアアップを実現したい方は、ぜひ一度、学校説明会にてご相談ください。
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