英検®準1級に1ヶ月で合格するには?独学で学ぶ方法や勉強スケジュールも解説!
英検準1級はおよそ大学中級程度のレベルで、社会生活で求められる英語を十分理解し、また使用できることが求められる取得の難しい資格です。しかし一度取得してしまえば、入試の活用や単位認定など様々な優遇制度があり、活用の機会も多い資格です。そんな準1級には1カ月の勉強で合格できるのでしょうか?今回は独学で学ぶ方法やスケジュールを中心に、英検準1級合格までのノウハウをお伝えします。
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目次
英検®準1級に1ヶ月で合格するためのポイント
■最低3時間は毎日勉強する
スタートのレベルにもよりますが、2級取得済のレベルから準1級に合格するまでには約300時間の学習が必要である、と言われています。1か月30日で300時間となると1日10時間になってしまいます。300時間はあくまでも目安です。2級取得ぎりぎりのレベルよりは英語力のある方や、何度か準1級を受験していて試験内容は理解できている等の事前知識がある方であれば、効率よく学習することによって短縮は可能です。しかし難易度の高い試験であることには違いありませんので、1ヶ月で合格を目指す場合は、効率よく学習しても、毎日3時間は勉強時間に充てたいものです。
特に英単語には毎日触れましょう。準1級で出題される単語の数は7,500~9,000語と言われています。2級合格状態から約3,000語が増えています。また、扱われるトピックの専門性も上がっていますので、日常会話では耳慣れない堅い表現が多くなります。また、単語が万全の状態でないと、4技能どの分野にも影響が及びます。どのような運動でも基礎練習が大切なように、英語学習では英単語が大切です。試験本番まで、毎日欠かさず勉強を積み重ねましょう。
■ライティングを重点的に勉強する
ライティングは2題しかないセクションです。1題に充てられる配点が多いため、逆にライティング問題の対策をしっかりして高得点が取れれば、合格に直結します。2024年度の試験から、ライティングの問題形式がリニューアルされました。リニューアルの内容についてはこちらの記事で詳しくまとめていますが、英検準1級では既存の「意見論述」の問題に加え、「要約」の問題が追加されました。特に要約の問題は過去問などもまだまだ少ないので取り掛かりが難しいかもしれません。しかし、ライティングは書き方の「コツ」を掴んでしまえば点数を取りやすい分野になります。「コツ」については後述いたしますので、ぜひご確認ください。
■自分の実力を正確に把握してから勉強する
英語学習にブランクがある、準1級に挑戦するのは初めてだ、という場合は、一度ご自身がどのくらいの実力があるのかを把握しておく必要があります。1カ月という期間を有効に活用するためにも、まず一度、本番と同じ時間を使って過去問を解いてみましょう。
点数が出せたら自分がどの分野の正答率が低いのかを把握しましょう。全体的に低い場合は単語や文法から、特定分野で低い場合はその分野を中心とした対策を行いましょう。
自分はこの分野が得意だと思っていたのにうまく得点できなかった、苦手な分野の得点が悪くなかったなど、自分の認識と得点にズレが生じることもあります。そのような場合は専門の塾やスクールでカウンセリングを受けてみるのも良いでしょう。
英検®準1級の目標点数と時間配分
■英検準1級の時間配分
英検準1級での一次試験は全部で62問あり、筆記が90分、リスニングが30分の合計2時間が試験時間となっています。試験の概要・目安となる時間配分は以下の通りです。
●筆記試験の概要:90分
試験問題 | 問題数 | 時間配分 | |
---|---|---|---|
短文の語句空所補充 | 文脈に合う適切な語句を補う | 18問 | 12分 |
長文の語句空所補充 | パッセージの空所に、文脈に合う適切な語句を補う | 6問 | 18分 |
長文の内容一致選択 | パッセージの内容に関する質問に答える | 7問 | 20分 |
英文要約 | 文章の内容を英語で要約する | 1問 | 15分 |
英作文 | 指定されたトピックについての意見を英語で論述する | 1問 | 20分 |
●リスニング試験の概要:30分
会話の内容一致選択 | 会話の内容に関する質問に答える | 12問 |
---|---|---|
文の内容一致選択 | パッセージの内容に関する質問に答える | 12問 |
Real-Life形式の内容確認 | Real-Life形式の放送内容に関する質問に答える | 5問 |
なお、時間配分や解答の順番・解き方のコツなどはこちらの記事で詳しく紹介しております。是非ご覧下さい。
英検®準1級の時間配分はどうすればいい?解く順番やリーディングにかける時間を紹介|kotsukotsu
■英検準1級の目標点数
英検では各技能の正答数を元に技能別スコア(英検CSEスコア)が算出されます。この技能別スコアは全受験者の答案を採点した後で統計的な手法を用い、その試験回次の難易度などを調整したうえで算出されますので、ご自身で自己採点して出すことはできません。また、全く同じ数の問題を正解しても、回次が異なると異なるスコアが算出されます。
準1級の場合、各技能750満点・4技能合計3000満点中、2304点に達すると合格と判定されます。しかし、いずれかの技能が著しく点数を取れていない場合は不合格と判定されることもありますので、各技能でまんべんなく点数を取る必要があります。1技能あたり576点、つまり75%正解できると合格できる、という計算になります。
英検CSEスコアについてはこちらのページで詳しく解説されています。
英検®準1級に1ヶ月で合格するための勉強スケジュール
自分のレベルと目標とするスコアや試験内容が分かったら、1カ月という時間を最大限に活用できるように勉強スケジュールを組みましょう。
・1週目
1週目は単語と文法をしっかりとマスターし、基礎固めを行いましょう。単語や文法は4技能共に活用できるいわば基礎知識です。
まずは過去問を一度解き、解けなかった問題の分析を行いましょう。単語が分からなかったのか、文法が分からなかったのか、時間が足りなかったのか。何が原因で点数が取れなかったのかを把握します。苦手な技能があるようでしたら2~3週目で補います。
単語について不安のある方は、この週だけでなく1か月まるまる使って単語帳を1冊完全に覚える、くらいの心づもりで臨みましょう。何冊も手を出すのではなく、1冊を繰り返し何周もするつもりで臨みましょう。文法について不安な面があれば、この週でしっかりと理解を深めておきましょう。基本的に必要な文法レベルは2級と準1級では同じですので、新たに文法項目を学習する必要はありませんが、過去問題を解いてみてわかっていなかった事項を復習することはやっておくと良いです。特に分詞や接続詞、関係詞などはリーディングでもよく出てきますので、読めるように、かつ書けるようにしておきましょう。
・2~3週目
1週目で一度過去問を解かれていたら、点数の低かった大問から順に対策を行いましょう。苦手な分野は得点に変えやすい分野でもあります。各技能別の学習方法については次の章で詳しく解説していきます。
・4週目
最終週は過去問を解いて演習を行いましょう。本番の試験時間通りに取り組むことが理想的ですが、授業や仕事など他の用事がある方は制限時間を設けて実践さながらに解いていきましょう。自分ひとりだけの空間ではなく、図書館や自習室など、他の人のいる場所で解いてみるのも効果的です。試験空間に近い場所を想定し、普段慣れていない環境で実力を出し切る訓練にもなります。解いた過去問はその日のうちに採点し、しっかりと復習までできると理想的です。
英検®準1級に1ヶ月で合格するための単語勉強法
■英検準1級単語おすすめ勉強法
英検準1級では日常会話で使用される単語よりも難易度の高い、社会性の高い話題で使われる語彙が中心に出題されます。必要語彙数は7500語レベルと言われ、2級の時の倍以上となっています。芸術や政治、講義などに関する話題や場面の出題もされるようになるので、これまでの級では触れられなかった単語も頻出します。
先ほど1週目の解説の時にもお伝えしましたが、1冊の単語帳を完全に頭に入れ込む、くらいの心持ちで毎日学習を進めましょう。他の技能の学習ができなかった日でも、単語帳だけは毎日開くことをお勧めします。英語を見て日本語を解答する周、リスニングだけで解答する周、日本語から英語を書きとる周など、周回ごとに異なるアプローチで臨むのも良いでしょう。ご自身で発音することも大切です。発音できない音は聞き取りができない、とも言われますので、実際に声に出して単語を覚えることも効果的です。
■英検準1級単語おすすめ参考書
英検学習者にはなじみ深い「出る順パス単」シリーズです。過去5年間の出題データを分析し、「出る順」に1900語が並べられています。
Check1では単語と日本語の意味を、Check2ではフレーズを、Check3では例文を確認できる周回しやすい単語帳です。専用アプリで音声も確認でき、単語テストもできます。
英検®準1級に1ヶ月で合格するためのリ-ディング勉強法
■英検準1級リーディングおすすめ勉強法
リーディングが苦手な方は、まずは熟語や接続詞から覚えましょう。特に接続詞は早めに押さえておくと次の文章がどのような意味を持つのかを推察しやすくなります。そうすると何の話をしているのかを把握しやすくなりますので、主題や流れをつかみやすくなります。
また、多くの英文素材を読むことを心がけましょう。ニュースサイトなどはスマートフォンでも読むことができるので、隙間時間を有効に活用できます。過去問も手に入る分はすべて読む、くらいの気持ちで取りかかりましょう。読むときにはトピックセンテンスを探しながら読むことがおすすめです。ライティング問題でも活用できますので、主題を意識して読みましょう。
具体的な学習方法としては「サイトトランスレーション」がおすすめです。サイトトランスレーションとはスラッシュリーディング(チャンクごとにリーディングを行う)に加え、その区切りごとに音読しながら日本語に訳していく学習方法です。完全な日本語に訳すのではなくチャンクごとに日本語に訳すので、英語の語順のままで大丈夫です。スラッシュリーディングよりも深く意味を理解することができ、また発声するのでリスニングやスピーキングにも効果的です。
■英検準1級リーディングおすすめ参考書
●英検分野別ターゲット英検準1級リーディング問題 改訂版 | 旺文社
短めのウォーミング長文が10個、本番同様の長さの文が21個、模擬テストが2回分の10個ついているので、英検準1級に出そうな長文をたくさん読むことができます。
●英検準1級過去問集(2024年度版)|「赤本」の教学社
赤本シリーズは9回分の過去問が収録されています。たくさんの量を読むことができますし、他の技能対策にもなるので1冊持っておくと重宝します。
英検®準1級に1ヶ月で合格するためのライティング勉強法
■英検準1級ライティングおすすめ勉強法
ライティング問題は2024年度第1回から問題数が増え、従来からあった意見論述問題に加え、要約問題が追加されました。解き方のコツとして要約問題ではパラフレーズを行ったり、適切な論理マーカーを使うことが重要になります。意見論述問題では「序論・本論・結論」の解答の「型」を覚えて自分の意見を正しく伝えられるようにしましょう。文法表現や単語・熟語力が必要となります。
書いたものは第三者に添削してもらうのが良いです。難しい場合は生成AIを活用するのも良いでしょう。
準1級では社会⽣活⼀般、芸術、⽂化、歴史、教育、科学、⾃然・環境、医療、テクノロジー、ビジネス、政治などに関する話題が出題されますので、過去問やニュースサイトを熟読し、どのような話題が出題されても知識があるようにしておきましょう。ニュースに触れる場合は英語で書かれているものを選ぶと、語彙力も合わせて鍛えられるのでお勧めです。
■英検準1級ライティングおすすめ参考書
●英検分野別ターゲット英検準1級ライティング問題 | 旺文社
新形式に対応していないので意見論述問題のみになりますが、13問解くことができます。解答例も豊富に準備されているので、問題の話題に関する知識も深掘りすることができます。
●キクタン英検(R) 準1級ワークブック | アルク出版サイト
読んで書いて聞くことのできるワークブック。試験で出てくる単語・熟語を繰り返し書くことで確実に記憶に定着し、覚えた単語をライティングで活用することもできるようになります。50日で完成するようになっているので、倍量をこなすと1か月以内に学習を終えることも可能です。
英検®準1級に1ヶ月で合格するためのリスニング勉強法
■英検準1級リスニングおすすめ勉強法
準1級のリスニングでおすすめの学習方法は「シャドーイング」と「ディクテーション」です。まずは過去問を活用して、準1級のスピード感になれ、聞きとりにくいフレーズを確認しておきましょう。
「シャドーイング」は聞き取った音声を聞こえたまますぐに発声する勉強法です。これは通訳などを目指す方も行う高度な学習方法ですが、とても効果的です。似た学習方法の「オーバーラッピング」とは異なり、スクリプトを見ず、遅れて発声することがポイントです。まずは2級レベルの文章など、少し簡単かな、と思うレベルの文章から始めましょう。難しい場合は最初にスクリプトを見て確認し、その後シャドーイングにうつるのも良いでしょう。慣れてきたら徐々に文章のレベルを上げたりスクリプトを見ずに始めるなどして、準1級レベルの文章も発声できるようにしていきましょう。自分で発声できない音は聞き取りも難しいと言われています。よく聞いて行いましょう。スピーキングに自信がない方はその対策にもなりますので効果的です。
「ディクテーション」は聞き取った音を文字に起こす学習方法です。実際に文章に書くので、よく聞く力や短期記憶力が鍛えられます。シャドーイング同様負荷の高い学習方法ですが、単語・熟語力やライティングの強化にもつながります。
■英検準1級リスニングおすすめ参考書
●英検分野別ターゲット英検準1級リスニング問題 改訂版 | 旺文社
150問分の音声を聞くことができるので、リスニングの学習に欠かせない「とにかくたくさん聞く」がかなう参考書です。パート別問題・模擬問題を掲載しているので、苦手なパートがある方もしっかりと対策ができます。
●最短合格! 英検®準1級 リスニング問題完全制覇 | ジャパンタイムズ出版 BOOKCLUB
オリジナルの問題が160問掲載されているので、こちらでも「とにかくたくさん聞く」を叶えることができます。解き方のポイントや注意すべき点も丁寧に解説してあるのでリスニングが苦手な方におすすめの参考書です。
英検®準1級に1ヶ月で合格するためのスピーキング勉強法
■英検準1級スピーキングおすすめ勉強法
スピーキングは従来型受験の場合は一次試験に合格した方のみ対面の面接形式で受験する試験です。二次試験までに間が空きますが、普段から英語を使用していないとすぐに話せるようになるのは難しいので、一次試験対策と並行して学習を進めましょう。S-CBT受験の場合は他3技能と同日に試験が行われますので、同様にスピ―キング対策も他技能と並行して学習しましょう。
面接がどのように行われるかは、公式サイトで確認できます。アニメーションでは分かりにくいですが、英語を話す態度(アティチュード)も評価項目に入りますので、しっかり話せることのほかに「意思を伝えようとする意欲」もアピールしましょう。
学習方法としてはリスニング対策でもお伝えしたシャドーイングが効果的です。ネイティブのスピードや言い回し、英語特有の音声変化などを身につけるのにぴったりの学習方法です。この際ご自身で発声した音声を録音して後で聞き返してみましょう。シャドーイング中は音声を追うのに必死になってしまいがちです。あとで振り返ってみて、正しく音声を真似できているか確認するためにも録音して聴きなおしてみましょう。文字起こしアプリなどを使用して、話した言葉がきちんと英文になるかをチェックするのも良いでしょう。きちんと話せたと思っても、文章として読んでみると文法的に正しくないかも…など、発見があります。
■英検準1級スピーキングおすすめ参考書
●14日でできる! 英検準1級 二次試験・面接 完全予想問題 改訂版 | 旺文社
予想問題が14問ついており、動画で面接の様子を確認したり、問題カードでシミュレーションができる二次試験対策の参考書です。パソコンを使ってCBT形式のテストを体験できるweb模試もついてきますので、従来型・S-CBT型どちらの対策にも使えます。
まずは無料カウンセリングを!
いかがでしたか?今回は英検準1級に1カ月で合格するための対策について詳しくお伝えしました。現在のご自身の英語力によっては1カ月で合格することももちろん可能です。しかし準1級はとても難易度の高い試験でもありますので、独学1カ月で十分に学習できるのかと問われると難しいこともあるでしょう。
どうしても学習時間が1カ月しかない、と言う場合は、英検のプロに相談することもおすすめです。
例えば、このような方におすすめです。
・受験の申し込みをしたことを忘れていて、受験まで残り1カ月を切ってしまった学生の方
・転職活動・昇格試験に必要でS-CBT受験をすることになった社会人の方
このような方は、英検合格のノウハウを持ったプロに相談し効率的に学習をすることで、1カ月で英検準1級に合格することも可能です。通学まで考えていなくても、まずは無料説明会などに参加すると情報が手に入ります。
日米英語学院では、英検準1級の合格率が平均の倍以上、39%(2023年度第2回を受験された受講生が対象)!英検準1級のノウハウを熟知した優秀な講師が授業を担当。レッスンも通学/オンライン、グループ/マンツーマンなど、ご自身のスタイルに合わせた最適なチョイスでご受講いただけます。是非一度無料の学校説明会へお越しください。あなたご自身の現在のレベルチェックを専門カウンセラーが行い、合格に必要なあなただけのカリキュラムを作成します。英検準1級に合格するために必要な情報をまずは手に入れて、試験までに時間を有効に活用しましょう。
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